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20000501 オブライエンの法則

「会計検査役は5か10で割り切れる社用交際費を一切認めない」というオブライエンの法則があるらしい。マーフィーの法則$${^{*1}}$$みたいなものである。

 確かに切りのいい数字や綺麗な並びの数字は信用されない場合が多い。予算の申請でも最後の方の桁に「0」が何個も並んでいるとどんぶり勘定で算出したと思われる可能性が高い。最後の桁はやはり「0」「5」以外の方が信憑性は高い。「5000千円」とするよりも「5002千円」とするだけでぐっと信憑性が高まる訳である。

 宝くじ$${^{*2}}$$でも同じである。宝くじを誰かに買ってきてもらう。受け取ったくじの番号が「100000」や「777777」だったら買ってきてくれた人に一体どこで買ってきたのかと怒りたくなるだろうし、そのくじは絶対当たらないと思うのが人の性である。

 テレビのヒーローも同じである。最初に時間制限を設けたウルトラマン$${^{*3}}$$は10分や5分ではなく「3分間」であった。番組の時間構成上の都合もあろうが3分間は信憑性のある数字であった。因みにウルトラマンの次に制作されたウルトラセブン$${^{*4}}$$は時間制限が設定されていなかった。
 次第に「3分間」のように「分」単位では信憑性が薄れてきたので、あるヒーロー$${^{*5}}$$は「秒単位$${^{*6}}$$」の制限を設けた。すべてオブライエンの法則に従っているのであろう。

 予算申請にしろ宝くじにしろ最後の方の桁が何であろうと数字としては平等であるはずだ。が、判断する人や見る人によってその内容が疑われたりするのは如何に人はいい加減に数字を眺めているか、ということの証左であろう。

*1 Murphy's laws and corollaries
*2 宝くじコーナー・トピックス
*3 ウルトラマン
*4 ウルトラセブン イラストギャラリー
*5 『破裏拳ポリマー』
*6 Japan Animation Super Trivia Dictionary

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