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20050113 企業と研究者(2)

 青色発光ダイオードの裁判が和解$${^{*1}}$$になった。

 中村氏$${^{*2}}$$の訴訟は一般の技術者研究者の功績を会社がそれ相応に認める風潮を醸成するのに非常に意義があった$${^{*3}}$$。

 訴えられた企業$$${^{*4}}$$も言い分があるが、中村氏の主張は単なる言いがかりでないことからすれば企業の対応は当初から不適切であったと思われる。中村氏に支払う金額が数百億円$${^{*5}}$$から8.4億円に減額できた点では上手くいったが、今後、優秀な研究者の確保がかなり難しくなるのではないだろうか。これは裁判に勝っても負けても同じ事ことになるだろう。裁判を起こされた時点で、既に効率的な研究開発の道つまり企業の永続的な発展の道は閉ざされたことになる。地元出身者か経営者の親戚以外、発明の報奨金をケチる会社に好き好んで勤めたいと思う研究者はいないに違いない。

*1 青色LED訴訟、日亜が8億4391万円支払いで和解 - ITmedia NEWS
*2 20040131 企業と研究者
*3 平成13年8月23日、中村教授は、日亜化学に対し、特許法35条に基づき、特許を受ける権利の譲渡に対する対価請求の訴訟を提起しました
*4 日亜化学工業株式会社
*5 NE ONLINE:中村修二氏 裁判速報

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