20030528 待てば甘露の日和あり
愛用の紙の英和辞書「リーダーズ英和辞典$${^{*1}}$$」の見出し語「lane$${^{*2}}$$」の説明で変な日本語の諺が記載されている$${^{*3}}$$ことを、以前書いた。
It is a long lane that has no turning.
曲がりのない路はない、いつまでも同じ状態が続くことはない「待てば甘露のひよりあり」
とリーダーズ英和辞典 初版 第10刷では記載されていた。最近手に入れたリーダーズ英和辞典第二版 第1刷$${^{*4}}$$では上記の英語の諺は記載されていたが、その日本語訳そのものが削除されていた。
やはり「甘露のひより」ではおかしかったのだろう。「待てば海路の日和あり」は聞いたことがあるが、「待てば甘露の日和あり」というのは聞いたことがない。しかも「lane(小径)」の話をしているのに「海路」ではなく「甘露」では話にならない。
と思ったが、どうも違うようだ。「待てば甘露の日和あり」という諺はあるらしい。手許の国語辞典「日本語大辞典$${^{*5}}$$」「新明解国語辞典$${^{*6}}$$」のどちらにも載っていない。
もともとは「待てば甘露の日和あり$${^{*7}}$$」だったようだ。甘露$${^{*8}}$$とは天下太平になると降ってくると言われる甘い露という意味で、寺の坊主が酒を隠れて飲んだ時につぶやく「甘露、甘露」とは違っていた。しかも尾張かるたの「ま」$${^{*9}}$$は「待てば甘露の日和あり」である。生まれた時から尾張に住んでいてそれを知らなかったのは情けなかった。更に「甘露」では間違いと思い込んでいた。やはり常に勉強は必要である。
それにしてもどうしてリーダーズ英和辞典の第二版では、この「待てば甘露の日和あり」が削除されてしまったのだろう。もっとも英語諺の日本語訳が全部削除されていて「待てば甘露の日和あり」だけがなくなったわけではない。
掲載する見出し語を増やすために解説の字数を減らしただけだろう。
*1 リーダーズ英和辞典 第2版(並装)
*2 lane - goo辞書
*3 Country Lane
*4 安く手に入れた英和辞典
*5 TVware情報革命シリーズ 日本語大辞典
*6 SANSEIDO Co.,Ltd.新明解国語辞典
*7 旧東海道の旅ーメニュー-和田光平- いろはかるた いろはかるた漫談 ま
*8 かんろ 1 【甘露】 - goo辞書
*9 いろはかるたシリーズの総目次
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