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20090306 湯桶読みと重箱読み

 湯桶読みとか重箱読みとか$${^{*1}}$$言う。「ゆとう」の様に訓音と組み合わせて読むのが湯桶読み、その逆で「じゅうばこ」の様に音訓の順で読むのが重箱読みである。「重箱」は湯桶読みとは言わない。

 訓音、音訓で明確な区別があると思っていたが、そうでないことを知った。このページ$${^{*2}}$$に書いてあった。昔は湯桶、重箱どちらも「湯桶読み」と言っていたらしい。区別無しなのである。

 「泥仕合(どろじあい→訓音訓)」「長丁場(ながちょうば→訓音訓)」は湯桶読みか重箱読みか。不思議なことに「音訓音」の三字熟語は見当たらなかった。かっての呼び方ならどんな場合でも「湯桶読み」と言える。

 明治時代の国語辞書$${^{*3}}$$を引いてみる。「ゆとうよみ(名)『湯桶訓』漢語ノ熟語ヲ、音訓ヲ雑ヘテ讀ムコト、即チ、湯桶ハ、上、訓ニテ、下、音ナリ、其他、重箱、團子ノ類是ナリ、故ニ重箱訓ノ稱モアリ」とある。「上、下」とあるのは辞書が縦書きだからである。重箱読みとも言うが、区別はなかったようだ。因にこの辞書には「重箱」はあるが、「ぢゆうばこよみ」の見出しはない。従って通常は全てを「ゆとうよみ」と称していたのだろう。

*1 20030401 雑記草の由来
*2 誤用日本語「至上命題」
*3 20051009 カバ

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