見出し画像

20000116 桶狭間の合戦陣地

 太平洋戦争中、愛知県名古屋市緑区の桶狭間$${^{*1}}$$に、太平洋から夜間に飛来してくる米軍の飛行機を照らす為の照空隊$${^{*2}}$$があった。先日その遺構を探しに行った。

 戦時中の軍参謀本部が作成した地図$${^{*3}}$$から場所の見当を付けて、その付近を少しうろついた後、その辺で農作業をしていたご老人に照空隊について聞いてみた。「丁度ここだ」という返事が返ってきた。

 堡塁などは全て削ってしまい全部畑にしてしまった、と言うことであった。だから遺構は全くないらしい。当時の話もして頂いた。設置されていた照空灯は3~4km先で新聞が読めるぐらいの照度があったらしい。実際に実験もやって見せていたということだ。兵舎もあったが今は跡形もないそうだ。

 もう一つの収穫があった。地図の上では照空隊跡の直ぐ近くにNHKの桶狭間放送局$${^{*4}}$$があるのだが、実際に行ってみるとアンテナが撤去され敷地内の建造物の窓は全て錆びたトタンで覆われ、完全に廃墟化していたのだ。取材が必要である。

*1 愛知県名古屋市緑区有松町大字桶狭間巻山付近
*2 空をつくる 建物高射砲第二連隊 照空予習室調査報告書
*3 19990906 参謀本部名古屋第一号地図
*4 遺構探訪 日本放送協会 桶狭間ラジオ放送所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?