20030704 プラズマボール(2)
プラズマボール$${^{*1}}$$の事を調べていたら、面白いことが書いてあった。プラズマボールに蛍光灯を近づけると蛍光灯が勝手に光り出すという。
早速やってみた。100Vの電源に接続していないが確かに光っている$${^{*2}}$$。使った蛍光灯は4Wの一番小さなものを使った。
ガラス球の中の高い周波数の高電圧の影響で、ガラス球の不活性ガスが電離するのと同様に蛍光灯の中のガスが電離して光るのであろう。蛍光灯の場合、プラズマボールのように中のガスが直接光るのではなく、蛍光灯の内側に塗られている蛍光物質が光っている$${^{*3}}$$。蛍光灯の中に封じ込まれているガスは水銀で、これがプラズマボールと同様に光を発しているのだが、その光は紫外線なので人間の目には見えない。その紫外線が蛍光物質を刺激してそれが光るのである。
蛍光灯をガラス球に接触させるとガラス球の中の光の筋が少し集まってくる$${^{*2}}$$ので、何となくこの光の筋がないと蛍光灯が点灯しないような気がするが、そんなことはない。ガラス球の中の中心電極の高い周波数の高電圧さえあれば、いいはずである。
ガラス球の中では光の筋を通して電流が往復している。蛍光灯実験の写真$${^{*2}}$$では蛍光灯をガラス球に立てかけてあるので、床と蛍光灯が接触した状態である。これによって蛍光灯の中で電流が往復しやすくなっているようである。その結果、ガラス球の中心電極、光の筋、蛍光灯、床という電流の経路が出来上がったことになる。直接、電子がこの経路を伝って流れているのではなくそれぞれの部分で電流が往復している。その往復の仕方は、みな揃っているので全体的に見ると経路全体で電流が往復していることになる。
これはガラス球に指先を触れると光の筋が集まってくる$${^{*4}}$$のと同じだ。人体の中でが床を通して電流が往復して、ガラス球の中では光の筋で電流が往復しているので、ガラス球の中心電極と人体との間で全体的に電流が往復していることになる。電流が流れやすい経路が出来れば電流はそこに集中する。
今度は蛍光灯を床に接触させないでガラス球のてっぺんにセロテープで固定してみる。蛍光灯と床は接触していないので電流の経路が出来ていない。それにも拘わらず蛍光灯は光った。床に接触している時よりも弱い光であるが光っている。蛍光灯の電極に触れると強く光り出す。
この時、電流の経路はガラス球の中心電極、光の筋、蛍光灯、周りの空気になっているのだろう。ガラス球の中にガスが入っていないと光の筋が出来ないので電流の経路が出来ないので蛍光灯が光らないような気がするが、中心電極の高周波高電圧の影響は電波その物なので真空中でも蛍光灯に伝わるに違いない。しかし光の筋がないのでその影響は小さくなってしまい非常に弱く光る程度だろう。
*1 20030703 プラズマボール
*2 plasmaball2.jpg
*3 Q 送電線の下で蛍光灯が光るのはなぜですか?
*4 横浜こども科学館ホームページ lg2250.jpg
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