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20040413 ガンの語感

 英語の「ガンgun」は、「ガンマン$${^{*1}}$$」という言葉から「拳銃」という感覚があるが、どうもこれは違うらしい。「gun$${^{*2}}$$」には拳銃という意味もあるが、弾を発射する装置が全て含まれる。大砲も拳銃も「gun」である。英語を使う人は「gun」と言われて何を思い浮かべるのだろう。おそらく大砲$${^{*3}}$$だろう。日本人の殆どは拳銃を思い浮かべると思う。レールガン$${^{*4}}$$を知った時、大砲みたいな姿なのに「ガン」とは是如何に、と感じた記憶がある。列車砲$${^{*5}}$$も「レールガン」というので、これも違和感があった。

 そういえば「ナバロンの要塞$${^{*6}}$$」という古い映画がある。原題は「The Guns of Navarone$${^{*7}}$$」である。今なら「ガンズ・オブ・ナバロン」という邦題(砲台)が付けられそうだが、要塞砲$${^{*8}}$$だろうが、拳銃だろうがとにかく英語では「ガン」なのである。関係ないが、ナバロンの要塞の主題曲はSKA-TALITES$${^{*9}}$$によってスカ$${^{*10}}$$化されている。

 大砲としての「ガン」の日本での用例は大型ロボットアニメーションテレビジョンドラマの「機動戦士ガンダム$${^{*11}}$$」ぐらいだろうか。登場するロボットが持つ武器はロボットの大きさと対比すれば、所謂「$${^{*12}}$$」であるが、ロボット自体が人間の大きさに対して非常に大きいので「大砲」でもある。従って「ガンダム」の語源は「gun」からだろう。では、「-ダム」は何か。

 英語で「-dom」というのは、勢力範囲、抽象化された概念、物事の集合的な表現のための接尾辞である。「kingdom」「freedom」などがそうである。これからの類推で造られた和製英語$${^{*13}}$$として「windom$${^{*14}}$$」「mandom$${^{*15}}$$」などがある。

 一方、ガンダムの綴りは「Gundam$${^{*16}}$$」である。この「-dam」は一体何なのか。

*1 荒野のガンマン - goo 映画
*2 gun. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*3 遺構探訪 米国自治領サイパンの遺構(その2)
*4 20040108 レールガン
*5 The Dahlgren Proving Ground Gun
*6 懐かしの映画館 ナバロンの要塞
*7 Guns of Navarone, The (1961)
*8 三浦七福神 三浦半島の要塞
*9 Skatalites Official Web Site: Home
*10 スカ
*11 ガンダムパーフェクトウェブ / Home
*12 豊和-製品紹介
*13 20010713 ホッチキス
*14 ウィンダム(トヨタ)のモデル・グレード別カタログ情報|中古車の情報なら【グーネット中古車】
*15 MANDOM Corporation
*16 ガンダムパーフェクトウェブ / 作品紹介 TV : 機動戦士ガンダム

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