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20030323 愛知県内の本土決戦用大砲陣地遺構(4)

 戦闘指揮所$${^{*0}}$$の次は遠州灘沿岸のトーチカの探索に向かった。戦争末期、遠州灘の沿岸から上陸すると想定されたアメリカ軍部隊$${^{*1}}$$を迎え撃つためにコンクリート製のトーチカを作り、そこに大砲を据え付けようとしたらしい。実際にその場所に大砲が置かれたのかどうか不明である。戦争末期で武器などが十分にあったかどうか判らない。

 同じ様な造りのトーチカが隣接して二つあった。一つは静岡県と愛知県との県境近くの静岡県側$${^{*2}}$$、もう一つはそこから3kmぐらい愛知県側に行ったところ$${^{*3}}$$にあった。

 静岡県側のトーチカの直ぐ横には産業廃棄物の処理場があった。トーチカの直ぐそこまで産業廃棄物が迫っており、あと何年かするとトーチカが産業廃棄物で埋まってしまうのではないかと思えるほどであった。現にトーチカ近くにある防空壕は廃棄物で埋まりかけていた。遺構が風化で消えていくのは趣深いが、産業廃棄物で埋まるのは何とも寂しい限りである。もっとも開発などで完全に破壊されるよりは遺構が保存されるという点ではいいかもしれない。

 この日の午前中の探索はこれで終わった。次の目的地は渥美半島の伊良湖である。

*0 20030322 愛知県内の本土決戦用大砲陣地遺構(3)
*1 Operation Downfall - The Invasion of Japan, November, 1945 Operation Downfall, The Invasion of Japan
*2 静岡県湖西市白須賀付近
*3 愛知県豊橋市小島町付近

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