見出し画像

19991228 ローマ字の略語

 2000年問題をわざわざ「Y2K」と言うのは何故だろう。

 聞くと恥ずかしくなる「KYT$${^{*1}}$$」という別の略語を連想させられる。KYT$${^{*2}}$$というのは工事現場や工場の製造現場での事故防止のために使われるもので、KYTそのもの自体は大変有用である。工事現場や工場だけでなく家庭生活や自動車の運転など一般に生活を営む際にも使える。
 KYTとは「危険(Kiken)予知(Yochi)トレーニング(Toreeningu)」の頭文字である。ある想定された作業場面を絵などで見せてそこにどんな危険が潜んでいるかを見つけだす訓練だ。

 何故日本語をローマ字表記にしてその頭文字を並べて略語にするのだろう。「きけんよちとれーにんぐ」と略さずに言う時間さえもないくらい工事現場は忙しいのだろうか。トレーニングなどとハイカラな言葉を使わず「危険予知訓練」とすればもう少し短くなる。もしかしたら略語にすることにより仲間内の符丁にしようとしたのかもしれない。

 「Y2K」に話を戻す。Year Two Thousand Problemの略語として使われている。しかし巷のオッサンまでが「Y2K」と言っているのを耳にした。やはり日本ではどう考えても符丁だ。彼らは符丁が好きなのだ。

 何でもかんでもローマ字にして略すな、と嘆いていたらNHK$${^{*3}}$$やTDK$${^{*4}}$$など企業名にはよくあることだと気付いた。NHKは日本放送協会、TDKはかつて東京電気化学工業であった。みんなローマ字が好きなのね。

*1 kyt物語り
*2 KYT(危険予知訓練)とKYK(危険予知活動)
*3 NHKホームページ
*4 TDK Homepage

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?