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20030119 YukawaとFermi(3)

 昨日$${^{*1}}$$の続き。それでは$${10^{-15}}$$(肩の小さな数字は累乗を表す。「$${10^{-15}}$$」は「$${10}$$のマイナス$${15}$$乗」。以下同様)を表す接頭語「フェムトfemto$${^{*2}}$$」はどこから来た言葉なのか。

 語源はデンマーク語かノルウェー語で「15」を表す言葉「femton$${^{*3}}$$」から作ったらしい。ついでにfemto-よりもう一回り小さい接頭語「a(atto- アト$${10^{-18}}$$)$${^{*4}}$$」も語源が同様でデンマーク語かノルウェー語の「18」を表す言葉「atten$${^{*5}}$$」から作ったようだ。

 接頭語の語源が殆どラテン語、ギリシャ語の由来$${^{*6}}$$なのに何故デンマーク語などという言語の単語から作ったのだろうか。

 「フェムトメートル」と「フェルミ」とをあわせるために無理矢理持ってきたとと考えるのが普通かも知れない。この接頭語を制定したのは1964年のようだ。同じデンマーク語が語源の「アト」も1964年である。それでは「アト10^-18」もどうしてデンマーク語から持ってきたのだろうか。「フェムト・フェルミ」計画の隠れ蓑とするためなのか。

 こういった乗数の大きな接頭語は長さ、重さ、時間のような基本的な単位にしか用いることはないだろう。もしかしたら「アト」もメートルに付けることを前提に考えたのかも知れない。「atto-」+「m」で「atom$${^{*7}}$$」となって最小の単位という意味にしたかったのだろうか。

*1 20030118 YukawaとFermi(2)
*2 Trivia - Metric Prefixes
*3 femto-. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*4 Measurements, Units of Measurement, Weights and Measures - Numericana
*5 atto-. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*6 原子から宇宙まで
*7 Kurashino nakano Houshasen (p.7)

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