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20060303 ナンシー関

 ナンシー関$${^{*1}}$$という消しゴム版画家がいた。四年ぐらい前(2002年)に突然死んだ。彼女の描く版画が好きである。蔵書印$${^{*2}}$$や切手$${^{*3}}$$に通ずるところがあって小さな枠の中に完結した世界があるところがいい。消しゴムを使った版画なので大きな作品ではない$${^{*4}}$$。幼少の頃にやったことのある「消しゴム判子」が発想の源だろう。

 たしか消しゴムは「ステッドラー$${^{*5}}$$」のプラスチック消しゴム$${^{*6}}$$を使っていたと思う。ステッドラーは国産のプラスチック消しゴム$${^{*7}}$$よりも硬めで、彫りやすいようなことを言っていた気がする。調べていたら同じように消しゴムを使った版画$${^{*8}}$$を披露している外国人のサイトがあった。1990年から$${^{*9}}$$消しゴム版画をやっているらしい。ナンシー関は二十二歳の頃から始めた$${^{*10}}$$ようなので1984年頃である。ともに作品の雰囲気が似通っている$${^{*11}}$$。もしかしたら「消しゴム版画」という分野が成立しているかも知れない。

 全然関係ないが、学生の頃に友人が、あれはドイツ語$${^{*12}}$$だから「シュテッドラー」と読むべきだと主張していた。

 彼女の著作$${^{*13}}$$は何冊か持っている。一番好きなのは「約百面相」だ。挿絵集であるが、ページを切り離して絵はがきとしても使えるようになっている。奥付をみると1994年の初版だった。リブロポートから出ている。挿絵になっている人物がいい。キダタロー$${^{*14}}$$、フレディー・マーキュリー$${^{*15}}$$、長嶋一茂$${^{*16}}$$、エマニエル坊や$${^{*17}}$$、由美かおる$${^{*18}}$$など。

 最近、他の本を読み返していたら、彼女に関して興味深いことが書いてあることに気付いた。彼女の祖母は棟方志功$${^{*19}}$$と幼なじみだったようだ。

*1 NANCY SEKI's FACTORY『ボン研究所』
*2 20030219 蔵書票
*3 20000712 小宇宙
*4 NANCY SEKI's FACTORY『ボン研究所』:今週彫った人
*5 Welcome to the STAEDTLER Japan website!
*6 T0164004.jpg
*7 株式会社トンボ鉛筆 消しゴムのスリーブに「Uカット」を施しました。トンボ鉛筆のMONOシリーズ
*8 Popular Eraser Carving Themes Erasercut Gallery I
*9 Zetetics Erasercut Home Page
*10 JNANCY SEKI's FACTORY『ボン研究所』:プロフィール
*11 OBEY! GIANT! Erasercut Gallery VII
*12 Willkommen auf der Website der STAEDTLER Mars GmbH & Co. KG!
*13 NANCY SEKI's FACTORY『ボン研究所』:作品一覧
*14 キダ・タロー プロフィール
*15 Welcome to ¨Mr-Bad-Guy.com¨
*16 ------ NAGASHIMA KAZUSHIGE.COM ------
*17 エマニエル
*18 スポニチ Sponichi Annex 芸能タレント名鑑
*19 棟方志功記念館へようこそ!

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