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20031005 直截

 新聞を読んでいたら、こんな表現があった。「直截(ちょくさい)的」と書いてあった。「直截$${^{*1}}$$」とは「まわりくどくない」という意味で、「直截的表現」といえば、「直接的な表現」という意味になる。

 「直截」は「ちょくせつ」と読む。「ちょくさい」と間違えるのは、「載」「栽」「裁」の類推で「截」を「さい」と読むとしたからである。「截」には「さい」という読みはない。

 それをこの新聞はわざわざ振り仮名を振って「直截(ちょくさい)$${^{*2}}$$」と書いていた。一体どういうつもりなのだろうか。わざわざ振り仮名を付けるのなら「ちょくせつ」とするべきであろう。

 この新聞は「歌音(かのん)」と題するコラムを掲載していた。以前に「歌音」は通常「かのん」と読めない$${^{*3}}$$、という記事を書いたことがある。その記事を書くきっかけになったのもこの新聞だった。

 文字を商売に使っているのならもう少し気を使ってもいいような気がする。

*1 【国語辞典 英和辞典 和英辞典 - goo 辞書
*2 chokusai.jpg
*3 20030811 カノン

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