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20020816 英語表記

 文章を書いていて時々思うことがある。この文章は横書きなので外国語をそのままローマ字で表記することがよくある。

 例えば「English」と文中に表記することがあるとする。これは日本語文の中に出てくる外国語表記なので、この日本語文の中のロー文字での表記の仕方を区別したいのだが、なかなか上手い表現方法がない。

 「英語表記」と言えばいいのか。本来日本語であるものを英語で表記する場合によく使われる表現である。会社名の英語表記$${^{*1}}$$だとか、団体名の英語表記$${^{*2}}$$など。しかし「English」を指して「英語表記」というのは随分と違和感がある。「English」は元々英語であるので敢えて英語表記とするのは変である。誤解されているかもしれないので他の例で説明する。「apple」は元々「英語」そのもので英語という言語で使われる文字を使用して書かれている。これをわざわざ「英語表記」というのは何かぎこちない。日本語で使う文字で書かれた文章の中に「English」「apple」となっている部分を的確に表現したい。

 「ローマ字表記$${^{*3}}$$」はどうだろう。確かに「English」「apple」は日本文字で書かれた文中にローマ字で表記されているのだからいいかもしれない。しかし「eigo」「ringo」もローマ字表記だし、「ingurisshu」「appuru」もローマ字表記である。これらの区別はどうすればよいか。「日本語のローマ字表記」ならば直ぐに「eigo」「ringo」というのが了解出来るが、「英語のローマ字表記」というのは判り難い。英語の表記はローマ字に決まっているからである。「英語の片仮名表記」であれば「イングリッシュ」「アップル」のことだとすぐ判る。「英語のローマ字表記」だと「eigo」と勘違いしてしまう。

 「アルファベット表記$${^{*4}}$$」はどうか。これはアルファベットという言葉の使い方が間違っているので問題外である。アルファベットとは表音文字の一覧表$${^{*5}}$$のことを指す。一般的にローマ字の一覧表のことを指す場合が多い。アルファベットは文字の種類を示しているわけではないので「アルファベット表記」はおかしい。片仮名表記という言葉はあるが「イロハ表記」というのがないのと同じである。

 「ローマ字綴りの英語(英単語)表記」というのはどうだろう。長すぎる。「英語表記」でいいような気がしてきた。

*1 会社組織の英語表記
*2 日本の大学名英語表記一覧
*3 PASSPORT_ヘボン式ローマ字綴方表
*4 パスポートの氏名翻字規則
*5 19991102 ローマ字

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