20030114 広重(2)
安藤広重$${^{*1}}$$の東海道五十三次に面白い謎があることを知った。広重の浮世絵の中に色々と判じ物$${^{*2}}$$が隠されているということは以前書いた。今回知ったのは判じ物なのか何なのか、その意図が解明されていない図柄である。
浮世絵に登場する人物の足の指が六本になっているものが何点かあるらしい。例えばこの藤枝宿$${^{*3}}$$の絵がそうであるようだ。原画を見ればどの人の足の指が六本か判るのだろうが、web上の絵ではどれも六本指に見えてしまう。この日本橋$${^{*4}}$$の絵にも六本指が隠されているらしいが、どれもそう見えてしまう。
ついでに今回初めて知ったのだが、広重の東海道五十三次には沢山の版がある$${^{*5}}$$らしい。日本橋の絵だけでも8枚ある$${^{*6}}$$。どの版に六本指が隠されているのか詳しくは知らない。
何のために「六本指」を描いたのか。偽造品との判別の為ではないかという説がある。こういう偽造品対策は紙幣などの隠し文字を思い出させる。
かつて日本の紙幣の模様の中に隠し文字$${^{*7}}$$が入れられていた。キリンビールのキリンのマークには現在も隠し文字$${^{*8}}$$が入っている。
住宅地図$${^{*9}}$$や道路地図にも隠し文字というか隠し道というのがあるというのを聞いたことがある。地図は実際の道路や家並みを元にして作るので、誰が作っても大体同じになる。他人が作った地図をそのまま複写して売り出しても「またま同じ地図になった」と主張されたら反論しにくい。そこで地図を作る人は実際にはない道路や家をこっそり地図の中に入れておいて勝手に複写をされた時の証拠にするという。
広重もそういうつもりかどうか判らないが、苦労をただ乗りされないため$${^{*10}}$$に人は色々工夫するものである。
*1 20000524 永谷園のカード
*2 20000702 広重
*3 THE WOODBLOCK PRINTS OF ANDO HIROSHIGE 23_Fujieda.jpg
*4 Connecticut College's Print Collection 077b.jpg
*5 Hiroshige - Tokaido Road
*6 ANDO HIROSHIGE TOKAIDO EDITIONS 1 - NIHONBASHI
*7 (新)近現代・日本のお金 B号板垣100円券の研究 よりみち
*8 キリン「カンパ~イ!!ラガー」 - ラガーをもっと知ろう!
*9 ZENRIN
*10 20000206 機械の暗号
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