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20010122 ENIACとABC

 世界最初のコンピュータはENIAC$${^{*1}}$$だとよく言われているが、実際に今のコンピュータの基本になっているのはアメリカのアタナソフとベリーによって作られたABC(Atanasoff-Berry Computer)$${^{*2}}$$である。ENIACを作ったエッカートとモークリーはコンピュータの基本特許を取得していたが、ABCの方が先に発明されたことが明確になったため、特許は無効となったらしい。

 しかし巷では最初のコンピュータはENIACという認識は変わっていないことが多い。

 同じようなことが蒸気機関車でもあった。蒸気機関車を発明したのはスチーブンソンであると社会の授業で習ったような気がするが、実際に発明したのはトレビシック$${^{*3}}$$である。

 科学技術の世界ではあるが、蒸気機関車とコンピュータという全く異質なもので同じような思い込みが発生しているのが何となく面白い。

 話題の組み合わせを斬新なものにしたいという思いから、コンピュータと蒸気機関車の話しを組み合わせた。「蒸気機関車」「エニアック」「スチーブンソン」「トレビシック」というキーワードで検索$${^{*4}}$$したところ、全く同じ話題を取りあげているページ$${^{*5}}$$があった。同じような発想は誰でもするのである。

 発明に限らず、全くの独創というのはものすごく難しいということが瞬時にして分かった。

*1 ZDNet Internet Channel - 今日は何の日? 2月15日は「何の日?」
*2 ABC (Atanasoff - Berry Computer) Rebuilding the ABC
*3 Tutomu Furuya HOMEPAGE 先駆者トレビシック
*4 Google 検索: 蒸気機関車 トレビシック スチーブンソン エニアック
*5 ◆ No.6(1999.2)アメリカ特許第1号はアプト式蒸気機関車のルーツ

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