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魚嶋ユウスケ展IIをふりかえって

またまたお久しぶりです、うおぷろのミズカミです。

京都・出町柳のリバーサイドカフェで行われていた魚嶋ユウスケ展II 『くま、くりかえす。しまうまのおしり。』が4/15で無事終了して早1ヶ月半…!  搬出が終わって、展示作品の整理をしたりグッズ売上の計算をしたりお世話になった各所にご挨拶をしていたと思ったら、あっという間に時間が経ってしまいました。

「 "うさくま" パネル、何枚も並んでいるとやっぱり放つエネルギーが違うなぁ…」そうやって絵を眺めながら飲んでいたのが昨日のようです。

さて、やっと身の回りのバタバタが落ち着いたので、展示終わりからちょっと時間が経ってしまいましたが、準備期間、そして展示の1ヶ月を振り返ってみます。


独りでも、二人きりでも、ここまではできなかった

まず一番に言いたいのは、色んな人が関わってくれたことのありがたさ。

うおぷろは持木ユリイカが一人で初めたプロジェクトです。
(うおぷろの経緯についてはこちらから↓)

1度目の展示が終わってからしばらく経ったのちにわたしミズカミが加わり、そこから水面に波紋が広がるように静かに、でも着実に関わる人が増えていきました。

DMをプロの仕事で磨き上げてくれたデザイナーのひとちゃん、コラボ手ぬぐいを作ってくれた工芸作家の小林さんとその仲間、展示内容を考えてくれた美術史を学ぶイイズナナちゃん…作品やグッズの試作や展示の準備も含めるともっとたくさんの方の力が合わさって成り立っています。

カラフルなローマ字によって、魚嶋さん作品の雰囲気が一目で掴めるDMに…さすが本業デザイナー。


みんながいたから、わたしがテンダーハウスの他のメンバーさんたちに参加してもらう企画「視点」に力を注ぐ余裕を持つことができました。フリーランスとして働き、いつも個人行動が多いわたしですが、「関わってくれる人が多いだけでこんなに物事って進むんだ、横にも広がるんだ」と身をもって感じました。

そういえばイイズナナちゃんも、ひとりでいることが多い、って書いていましたね。

うおぷろは基本ソロ活動が多い人間が肩よせあって出来上がったプロジェクトだったのかも…。そう思うと、この経験の自分の人生の中での稀有さがまた引き立ちます。 

新しいことを試していい場所

うおぷろ発起人の持木さんは多少お祭り人間の気質があるような気がしていますが、わたしミズカミはと言いますとあまり人前で主張をするのが得意ではなく、幅をきかせず、無難に・地味に生きることを目指してきたわけです。

しかし、なんでも面白がれる土壌があるならば、いつもよりも一歩はみ出てみようかな、と思えました。そこで、自分の撮った動物の写真をもとにテンダーハウスメンバーに絵を描いてもらおう、という企画『視点』をやりました。

同じ写真なのに、本当に個性豊かな作品が上がってきて、「これこれこれ〜!こういうところが面白いんですよ、うおぷろ」と一人ではしゃいだのは内緒です。

展示期間中には、視点コーナーに参加してくださったテンダーハウスメンバーが複数来場してくれました。展示会場であるカフェそのものも楽しんでくれていた様子が見られて、嬉しかったです。

他のうおぷろメンバーも「せっかくなので、一歩はみだしてみる」空気感を共有できていた気がします。

たとえばこのタイトル。現存作家の展示なのに、『不詳』っていうタイトル、訳がわからなくて、逆にいい。最高にいい。自分ではつけられなかったでしょう。

文脈を切り離してしまえば、下手すれば悪ノリに見えるかもしれないタイトルです。しかし、基本的に作者の魚嶋さんから絵の説明があるわけではありません。「これ、うし...だよね?」「これは…くま?うさぎ?うさくまって呼んでいいかな」とうおぷろで自主的にタイトルやモチーフの呼称をつけているのです。そんな背景がある中で、何を描いているのかわからないけれど展示に出したいくらい魅力的な一枚を前に悩んだ状況を、うまく表したものだと思います。鑑賞者に解釈を委ねきってしまい、分からなさを面白がるよう仕掛けるというところは、抽象画っぽくもありますね。


他には、勇気を出して企業さんやギャラリーにDMを送付したり。純粋に色々なところで知ってもらいたいなと思えるものに仕上がったからこそ、「えいや!」と一歩踏み出してみることができました。


展示コラボグッズ完売のうれしさ


「モノが売れるって嬉しいもんだな」そういう体験をしたのも今回が初めてでした。

染め物作家の小林さんとのコラボ商品「24時間の海」手ぬぐい、無事完売しました。

こちらは、闇夜から朝焼け・夕焼けなど様々な光の差し込む海を、1時間ごとに24枚製作したオリジナル一点もの商品だったのです。展示の何ヶ月も前からLINEのプロジェクトメンバーグループであれこれ相談して出来上がったものでした。

会期中は、リバーサイドカフェ併設のブリッジ雑貨店の天井を、魚形のピンチで吊るされた手ぬぐいの色彩がひらひらと漂っていました。

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やっぱり目をひく商品でしたので、雑貨としてこの手ぬぐいを手に取って下さったお客さまに魚嶋プロジェクトのお話をすることになったりと、活動内容をより深く知ってもらうためのきっかけとしてもいい仕事をしてくれました。

まとめ

まとめると「大変だったけれど、楽しかった!」です。ありきたりな感想ですね。
でもありきたりなことを屈託なく言えるって、すごく幸せな環境だと思うのです。

魚嶋ユウスケさん、魚嶋さんのご家族、テンダーハウスの職員のみなさま・メンバーさんたち、うおぷろメンバーとその仲間たち、リバーサイドカフェの店長さんたち、みにきて下さったお客さま、みんないてやっと成立する「楽しかった!」でした。

嬉しいな、ありがとうございました。


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