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「人見知り」こそ接客業にチャレンジしてみよう!

今日は「人見知り」こそ接客業にチャレンジしてみよう!について

これは私の大学時代のアルバイトの話です。


学生時代の私は超がつくほどの人見知りでした。上手く話せない。大勢の前でプレゼンテーションしたりするのはとても苦手でした。

自分の中で何とか克服したいなとずっと思っていました。

どうしたら克服できるか考え、国際交流パーティーに思い切って1人で参加して、初対面の人と仲良くなるような大それたことにもチャレンジしてみました。

ところが、女子はもちろんのこと男子に対しても人見知りを発動してしまう散々な状態、もうダメだと思って早々に会場を後にしました。

帰り道、自分が思ってた以上に人見知り度合いが重症であることに気づいて相当凹みました。これはある意味で強制的にコミュニケーションを取らざるを得ない環境に身を置くしかないと考えました。

でも、そんな場所あるか?

色々考えて「接客のアルバイトならどうだろうか」

接客のアルバイトならお客さんと話さないわけにはいかない。

「いや、僕コミュ障なんで他の店員に聞いてください」なんて絶対に言えない。

同時に自分のコミュ障を克服するにはこれしかないと思った。

よし自分の中で腹をくくった。次のアルバイトはこれにしよう。コンビニのような比較的やりやすいものから始めてもよかったが「どうせやるなら」と、もともとワインに興味があったこともあり、なんとリカーショップにした。

アルバイトに求める用件に「明るく、積極的にコミュニケーションが取れる人」とあり全く当てはまっていなかったが、応募フォームを入力し、応募してしまった。そのお店は人手不足だったこともあり、僕は採用されてしまった。


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私の働いていたリカーショップは社内で優秀店舗賞を受賞するくらいレベルの高いお店でした。よりにもよってとんでもないお店に来てしまった!!

学生アルバイトの1番の仕事はお客さんにワインの試飲を渡し、買っていただけるよう接客をすることでした。

特にお店では毎週、重点ワイン(その週におすすめして売るワイン)というのがあって、1週間何本売れたかを同じ系列の他の店舗と競うというのをやっていました。私の働いていたお店では常に1位か2位でしたので、毎週毎週プレッシャーがすごかったです。

当時私以外に学生アルバイトは2人いて、2人とも先輩というだけでなく高校生の時から接客のアルバイトをしていた、接客マスターでした。

さらにお店自体は小さかったため、学生アルバイトは何人もいらないため各日に1人という割り振りでした。

そうすると何が起こるかというと、その日の重点ワインが何本売れたかは学生バイトがどれだけ貢献したかを暗に示すことになったのです。

もちろん面と向かって「お前全然売ってねえじゃないか」とは言われないんですけど、何となく雰囲気で感じますよね。

細かい話をすると、ワインがよく売れる曜日(金曜日や土曜日)とそうでない曜日(火曜日や木曜日)があるのですが、先輩が木曜日で自分が金曜日なのに金曜日の方が売れなかったみたいなこともあるわけです。その日の天候とか様々な要因があるのですが、これは結構辛かったですね。

しばらくは新人だから仕方がないと思ってましたが、これがしばらく続くと、不甲斐なさを感じ、居づらくなりました。アルバイトなんだから、無理してまで働く必要はない。

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でも、何で自分だけ売れる本数が少ないのか。

まず、他の学生アルバイトに比べて圧倒的に試飲を出している回数が少なかった。

自分の中で勝手にこの人はワインは買わないだろう。と決め付けてお客さんに話しかけすらしていませんでした。

「本当は日本酒を買いに来たのに、自分がワインを勧めたりして、お客さんが欲しい日本酒買えなかったらいけない」などと根拠のない妄想を働かせ、試飲を出していませんでした。

なぜ自分はこのアルバイトを始めたのか。少しでも人見知りを改善しようと思ったからではないのか。

よし。まず、断られてもいいから試飲を出す回数を増やそう。

断られても「こっちは仕事でやってるんだ」と開き直った。

もちろん、お客さんに失礼だけは絶対ないように気をつけていた。


試飲を出す回数を増やしてみると、それまでこのお客さんどうせワインなんて興味ないだろうと思っていた人でも試飲をもらってくれました。

やってみるもんだな。毎日毎日試飲をたくさん出していると、例え断られたとしても、断られるのも苦ではなくなり、次第に「よし、あのお客さんに試飲を出そう」なんて気持ちを入れ直さなくても、自然に渡せるようになりました。

慣れって大事なんだな。

多分、他のスタッフだって最初は私みたいに不慣れでおどおどした感じだったけど、徐々に慣れていって自然な感じに落ち着いたのだと思いました。


どんなにぎこちなくても、お客さんから?って思われても、自分の中で「こっちは仕事でやってるんだ」って思うと気持ちがすごくラクなる。後は慣れで突っ走る。

これで大分マシになった。人見知りの克服には自分の意思は関係がありませんでした。大事なのはやるしかないという環境に身を置くこと。

逆に言えばやるしかないという環境でなければ、僕はラクな方向に逃げてしまうので今もまだこの慣れの感覚を味わうことはできなかっただろう。



お店の売上を上げるために、学生アルバイトが店頭でも声出しするのも始まりました。スーパーの特売セールの宣伝みたいに声を出しまくった。

人見知りにとっては正直、お客さんに試飲を出すよりも何倍もしんどいですが、これもやるしかない環境のおかげでなんとかやりきることができました。そして、慣れてからは一切苦にならなくなった。


やるしかない環境に身をおくことがこれほど重要なんだと気づきました。


もちろん、どうしても無理だったら無理しなくてもいいですからね。


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試飲を出せるようになったのですが、それだけでは売れるようにはなりませんでした。この話は別記事で。


じゃあ、またいつか会いましょう!

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