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BtoBマーケティングと採用は似ている

採用の仕事を始めたいという記事を書いたのが2021年6月17日なので、もうすぐ1年が経過します。現在では中途採用の母集団形成を目的として、以下のような仕事をしています。

  • スカウト送信

  • 社員インタビュー作成

  • 採用サイト構築のディレクション

  • 採用ピッチの作成

  • エージェントとのやりとり

  • 業界の解説記事作成(採用広報の一環)


BtoBマーケティングと採用という「相似形」

当初は採用業務の考え方からして分からなかったので、他の人事にヒアリングしたり、採用に関する記事を読んだりもしていましたが、途中から「採用もBtoBマーケティングも構造が同じだから、BtoBマーケティングの考え方をそのまま使えるな」と気付いたので、そこからは自分で考えて動けるようになりました。

例えば、「カジュアル面談」「選考」というのは、BtoBマーケティングにおける「資料請求」「商談」と似たようなものです。いずれも「どんな会社か知りたい」「どんな製品か知りたい」という温度感ですから、知った結果、「自分/自社にはあわないな」と判断されて、選考/商談に進まないこともありえます。

また、社員インタビューは会社のカルチャーを伝えたり内定承諾率を上げる、入社後のギャップを減らすのに有効ですが、会社自体の認知度を上げてくれるわけではありません。これは、導入事例はLPやサイトのCVRを上げるのに有効だが、製品の認知度を上げてくれない(製品に興味が無い人はそもそも導入事例を見ない)のと同様です。

こんな要領で、「BtoBマーケティングの○○が採用の××に該当する」と類推してゆくと、まるで相似形のように綺麗に当てはまることに気付きました。昨今「採用マーケティング」という言葉が流行っていますが、BtoBマーケティングも採用も突き詰めればマーケティングですから共通点を見出しやすいのでしょう。

BtoBマーケティングも採用も「ナーチャリング」が難しい

BtoBマーケティングを手がけて7年近く経ちますが、昨今ではリード獲得よりもナーチャリングに課題を抱える企業が増えました。一番大きい原因としては、下記が考えられます。

  • ナーチャリング施策としてメルマガやウェビナーをやることが多いが、そこから商談に直結することは少ない(特に、決裁者のトップダウンで導入検討が始まるタイプの製品の場合、担当者がウェビナーに参加するだけでは導入検討が進まない)。

  • ナーチャリングにおいて重要なのは、導入タイミングが来た際に「○○といえば××(製品名)」という純粋想起を形成し、相談に来てもらえること。

  • 純粋想起を形成するのは時間がかかるし難しい。

採用も同じことがいえると思われます。カジュアル面談や採用系SNSの浸透により、企業が求職者と接点を持てる(リード獲得)機会は増えましたが、そこから選考にすぐ繋がるわけではない。求職者には転職のタイミングがあるからです。母集団から選考への転換(いわば採用版ナーチャリング)に必要なのは、転職のタイミングが来た際に「転職候補といえば○○(社名)」という純粋想起を形成することですが、これが至難の業なのはいうまでもありません。

他社の人事と話すことがありますが、母集団形成はある程度できているものの、ナーチャリングは未着手なことが多い印象です(かくいう私もできていません)。今後ナーチャリングできるよう活動してゆきます。


私のフリーランスの仕事については下記の記事をご覧ください。

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