見出し画像

医者の破滅記録

お久しぶりです。財前教授と申します。

医師免許あり。専門医なし。
勤務医やバイト医を6年ほどやったあと、ITベンチャーから美容クリニックを一緒に立ち上げないか?という誘いを受けてビジネスの世界へ。そこから今に至るまでミニマム開業・異業種のビジネスをしてみたり、色々なことがあり、今、再びどん底状態になりました・・・。

今はこれからどうしようか、と、これから生きる先を模索している状態です。この記事は一人の医者が破滅に追い込まれるまでをまとめました。うまい飯のタネにしてください。


美容クリニックの立ち上げ

「一緒に美容クリニックの開業をしませんか?」
という連絡が友人経由で届いた。
別事業で成功した会社がクリニック経営を始めたいから医者を募集・・・という今となってはよくあるパターンだが、当時の世の中知らずの自分とってはとても新鮮な話だった。

資金は全部会社持ち、利益はレベニューシェアで分けるので、リスクはなく夢を見れます!

怪しい・・・怪しすぎるけど、反面、面白そうにも見えた。試しに話だけでも、と担当者につないでもらって話を聞く。話してみると怪しさはなく、むしろ、とてもいいひと達に見えた。信頼できると感じた。5%ぐらいは騙されれる可能性は頭の片隅に置きつつも、面白い、ワクワクする、という自分の気持ちを尊重してGoすることに。

これをきっかけにビジネスの世界にDive Inすることとなる。

クリニックは成功。規模も少しずつ大きくなっていたが、やはり自分のお金を入れていない以上、当然、リターンも少ない。そしてお金を入れていない以上、自分の意思が尊重・反映されることも少なく、あまり面白味を感じることができなくなっていた。やはり自分で身銭を切って、自分の意思決定できるとことでビジネスがしたいと感じた期間であった。

そんな思いもあるなか、「とあること」をきっかけに、このクリニックの組織から離れることなる。(この「とあること」に関しては公の場では話していないので、直接お会いした時にでも聞いてください。)

職を失った状態になり、今後を模索するために沢山、人と会っていく作業をしていた。X(Twitter)で有名なプロ奢られ医師の考察先生https://x.com/gooddr_plusaに初めて奢りに行ったのもこの頃。

ミニマムクリニックの開業

職を失っておよそ4か月後のミニマムクリニックを開業した。不動産契約、開業の届け出、設備の準備などほとんど自分一人でやり、めちゃくちゃ大変だった。初期投資400万円。Web広告のスキルが必要なビジネスモデルだったので、Web系に強いWebマーケターをビジネスパートナーとしての協業だった。

最初はかなり苦戦を強いられていたものの、開業4か月目で単月黒字。そこからは高め安定に利益を残していった。自分が身銭を切って取り組むビジネスとしては初成功。ビジネスの面白味を実感できた。

クリニックは成功・・・ここからクリニックをスケールさせていく、というのが王道であるが、なかなかスケールができず、考えても考えても案がでてこない。いくつかは試したものの、大半は当たらず。当たるものもあったが、大した売上upには繋がらなかった。

異業種への挑戦

クリニック以外のビジネスにも挑戦してみたかった。未経験から異業種参入はとてもハードルが高いと思っていたので、フランチャイズ加盟を考えていた。フランチャイズは、ある程度勝算のあるビジネスのパッケージを買えるので、未経験・異業種で始めるにはもってこいだと考えていた。

問い合わせをしたフランチャイズ本部の数、全部で20~30件ぐらい。

脱毛サロンや学習塾、マッサージ、プログラミングスクール、ラーメン屋・・・ほんとに沢山(笑)

自分の場合は初期投資1,000万円以内で投資回収2年以内、とにかく勝率が高そうなもの、という軸でひたすら比較検討していった。

そして初めて問い合わせをしたときからカウントしておおよそ1年後にやっと初加盟が決まった。最初の開業準備はこちらも自分ひとりでやったのでこれもまたかなり大変。初期投資600万円、開業2か月目で黒字1年少しで投資回収でき、その後も順調に売り上げは伸びていった。

投資回収できたぐらいで再び600万円投資ほどで2店舗目をオープンし、こちらもすぐに黒字化し、この加盟したフランチャイズはそこそこの成功を収めることができた!

何をやってもうまく行く・・・!!

ここにきて、自分は始めたビジネスが全部うまく行っていることに調子に乗っていたと思う。「意外とビジネスはちょろい??」と、典型的なダメな思考回路になっていたと思う。

これまで取り組んできたビジネスは全部、ミニマムクリニックにしてもフランチャイズにしても、他人の力でなんとか成立してきたものばかりだったので、「自分の力」で取り組んでいける、「他のジャンル」がないかと探していた。

ターミナル駅の大規模ネイルサロンの案件

そんな中、目に留まったのがとある大型駅のネイルサロンのM&A案件だった。その後、この案件をM&Aで850万円で購入することになるのだが、今思うと、これはあり得ない意思決定で、思考停止にもほどがある酷いM&Aだった。当時の自分としては

・フランチャイズでもなく、自分のビジネスが持てる
・大型駅前の大型店舗で、そのお店を持ってることが「かっこいい」
・10年間ほぼ黒字で続いているサロン、堅そう
・前オーナーも未経験から始めて黒字にできている

というのが理由だったのだが、このネイルサロンで大きく失敗を経験した。

・ネイル事業自体が、ネイリスト自身の技量で売上が左右する高い属人性
・ネイリストは経験者雇用の難易度がとても高い
・今までは人気のネイリストでなんとか売上を出して保っていた
・ネイリストが大量離職して、2人しか残らない状態

「2人しか残らない」っていう部分がかなり致命的で、この状態からだと赤字スタート必須、これはほぼ事業価値としてはゼロに近いんですよね。なんで850万円も出して買ったんだろう、0円のものを850万円で購入してしまった、まじでアホすぎる・・・

そして、スタッフが「大量離職」してるっていう部分も明らかに何かおかしい。建前上は「出産」「独立」といった理由が重なったということで納得していたんだけど、これにはやはり内部に明らかな原因があった。自分が運営していた後も、雇用したスタッフがひたすら辞めていく現象があり、原因は

・店に残った店長
・店内マニュアル(教育)の古さ、悪さ

あり得ない高値で、内部も良くないものを買ってしまったことに後々気づくことになった。このサロンは毎月100万円以上の赤字を出し続け、とにかく続けるには大きくリニューアルする必要があった。

時代は大きく変わっているのに、10年間何も変わってないサロンがうまく行くわけない。メニュー(単価)を一から見直す必要もあるし、マニュアルも、人も、ビジネスの根幹の部分の全て変える必要があった。

これ、僕自身がネイルに興味があったり、ネイルに情熱があれば、やるだけやることもできたと思う。外部のコンサルを入れようとして動いていたけど、累計赤字が2,000万円を超えたところでGive up。大きな損失が残り閉店した。

ビジネスには情熱が最も大事ってといことが痛いほどよくわかった一件。っていうかなんで、こんなん買ったんだろう

・・・なんでネイル?笑 

ほんとに意味わからん、失敗するべくして失敗した。

詐欺にあう

良くないことは続くもの。海外FX取引所で〇〇円入金すると〇〇円ボーナスがもらえる、というようなものがあり、定期的にとんでもないキャンペーンを打ち出していた業者があった。

一番凄かったのが、500万円入金して1000万円のボーナス付与とか。昔からある、知名度のある業者ということもあって信用して入金していたが、今考えると、最後の方のキャンペーンはどう考えてもあり得なくって、破産前のムーブだったと思う。簡単に言うと形を変えたポンジスキームのような??そんな詐欺にひっかかったような形。

累計、かなりの額を入金していて、引き出そうと思った 4,000万円が引き出せなくなった。海外法人から日本人相手に商売をしているスキームのため、日本の法律では戦えないため、回収しようにもとんでもなく大変・・・。

同様に騙された日本人は沢山いておそらく被害者は1000人以上、被害総額は二桁億円ぐらいだろうか。知人の経営者も1,500万円ぐらい飛ばれたよう。

ギャンブルの大損

さらにさらに、今年に入り、良くないことは続く。仮想通貨バブルもそろそろ終結するだろうと、仮想通貨の売りポジションをとっていた。仮想通貨を売っては損し、売っては損し・・・を繰り返して、仮想通貨でのトレードで2,000万円弱失った。

さらに台湾のアジアのポーカー大会、ラスベガスのポーカー世界大会に参加してこちらも累計 2,500 万円の損失。

これまで自分はトレードでも、ポーカーでもそこそこの結果を残すことができてきたが、手のひらを返したように今年は惨敗した。

ほんとに何をやってもうまく行かないモードに入ってしまった・・・

ミニマムクリニックもオワコンに

最初に身銭を切って始めたミニマムクリニック、元々長続きはしないであろうという憶測でのビジネスモデルだったし、スケールもできなかったので、賞味期限が近づいてきていた。まだ一応、存続はしているが、おそらくあと1年はもたない。近いうちに閉院するだろう。

売却先も探していたが、やはり仲介業者はマージンが高く、ミニマムなクリニックを売るにしてはコストが高かった。

とすると業者を通さず、ということになるが、こちらも何社かあたって進めてはいたものの、結局、最終的なディールにたどり着けずにブレイクというパターンで決着はつかなかった。

ミニマムクリニックの閉院を待ちながら、今、自分のビジネスとしてまともに残っているのはフランチャイズの2店舗だけになっているこの現状。生活費はこのフランチャイズ店舗の利益でなんとか回っているような状態だ。

これからどうしよう・・・

というわけで、今、まともに投資できるお金はほとんど残っていない

これからなにをしよう、どう生きよう・・・

それを本気で考えなくてはいけない時期になった。

最終手段は「勤務医」に戻る事だが、自分にとってそれは本当に嫌なので最後の最後の選択肢。それ以前に、今となっては自分の医師免許は「ペーパー医師免許」にすぎず、労働者としてはほとんど求められていない人材だろう。

一応、現状の自分の中での答えは3つあって

  1. やりたい大型クリニックのモデルはいくつかあるので、出資してくれそうな投資家にひたすらプレゼンして回る

  2. スケールを考えた上で再び少額でスモールクリニックを立ち上げる

  3. 完全に新しいキャリア、「産業医」として歩む

個人的には3産業医はアリなのではないか??と思っていて、今年の産業医基礎研修講習会に申し込みをした。産業医大の講習会は募集開始とともに応募したものの抽選落ち、そのあとに応募した獨協医大の講習会は取れたので、8月・9月と講習会に参加し産業医資格はとる予定である。

実際、はじめてみないと自分に合うか合わないか、わからないと思っているので、この先、一生やる仕事として産業医はアリなのかどうか、見極めたいと思ってる。もしかするとハマって、天職になってしまうような可能性にもちょっと期待してる。

わからないが・・・。

とにかくピンチなので発信を

ここ数年で成功と失敗を経験して、今は将来的かつ金銭的にどん底状態で非常にピンチな状態。できることはなんでもやっていかないとと、X(Tiwtter)とnoteの発信を再開した。

意図としては、発信により何か良き繋がりがおきないかな、という期待感があります。会ってみたい、話をしてみたい、もしあればX(Twitter)のDM、解放してますんで、なんでも連絡くれると嬉しいです。

https://twitter.com/zaizenprof

今々は産業医の資格を取ってみようと思っているため、産業医の先生のアカウントは最近、かなり見ています。資格が取れた後は、リアルに絡んでいく機会も作れたらいいなと考えてます。

こんな底辺、ペーパー、ゴミのような僕ですが、こんな自分でも、何か価値提供できることがないか???考えながら発信していこうと考えてます。フォローやDMなどもらえると嬉しいです。よろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?