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⑭年商10億円規模までの会社がコロナ後も生き残るために大事なこと~都銀出身・元焼肉店経営・元不動産投資家・地方在住、経営コンサル2年目の気付き~コラム2焼肉店オーナー編

※写真は下津井電鉄 茶屋町ー児島線跡、藤戸駅週辺です。源平藤戸合戦の史跡が残るエリアです。

31歳で帰郷から独立

外資系保険会社でひたすら営業に勤しみ、1年ほど過ぎた時、いつかは、はっきり覚えていませんが、「これは独立して自分でやったほうが良い。」と思うようになりました。

独立した方が、複数社の商品も扱え合理的。さらに人間関係を元に販売していくベタなスタイルだったので、どうしても友人知人が多い、大学まで過ごした倉敷市の方が市場があったのも理由でした。

地元に戻り、ちょうど長女が小学校に入学するタイミングで家を建てました。乗合代理店を経て、自ら代表となり起業。その頃は販売の対象が一般個人から法人オーナー経営者主体にシフトするころで、どうしても毎月の売上のばらつきが悩みの種でした。

そこで、ひたすらお客様を紹介し続けていた地元の笠岡信用組合に収益物件購入の話しを持ち込み、収益の下支えになるという理由もあり、融資の承認がおり、結果3.5億円もの物件を購入し、表面利回りが10%を超えており、返済期間も長く設定していたので、生保の収入含めると毎月200万円以上の現金収入を得られるようになり、収入ベースだけを見れば、都銀の支店長並みに稼いでいることに、銀行員挫折&落ちこぼれ組でコンプレックスまみれだった私は有頂天になり調子にのりはじめます。(不動産投資の詳細もぶっちゃけベースでまた書かせていただきます。)

地方都市でのプチ成功で調子にのってしまった末路

人によりけりとは思いますが、往々にして身の丈以上の収入を得られるようになると身を持ち崩します。全てマインドがそれ用にセッティングできていないこと。つまり人生の計画がずざんなことに原因があると考えています。

ちょっと成功すれば、「自分は特別だ。」「なんでも達成できる。」「乗り越えていける。」なんて安易に考えていきます。本当は自分の力はほんの少しで、心ある人たちが助けてくれているだけなのに・・・。

毎月の収入が多くなると気が大きくなって、金遣いが雑に大きくなっていきます。飲みに出る機会も増え、経営者との交流も増え、その中に居るだけで少し高揚感もありました。

保険代理店の経営とアパート経営だけでは飽き足らず、もっと経営者として注目されたいという虚栄心が今思えば私の深層心理でした。

久しぶりに小学校の同窓会があり、転職をしようかと悩んでいる同級生と会います。私が焼肉店に紹介していた同級生が店を辞めようかと悩んでいました。そこで自身過剰な私はすぐに彼を引き抜き、焼肉店の計画を画策し始めます。

「なぜ焼肉店を起業されたのですか?」との問いに対し、私の体験として「家族との幸せな焼肉の思い出。」を理由にお話ししていました。しかしながら、ただの後付けであったように感じます。参入障壁が低く、コピーモデルをし易い、地方都市でもある程度の顧客単価を狙える業態をあざとく選んだに過ぎませんでした。

学生時代に抱いた浅はかな

チェーン展開への無限の可能性」

が悪い方に出てしまった気がしました。

20代で銀行員としての軽い挫折を経験し、このまま平凡な人生を終わりたくないという思いがありました。2013年始めに保険代理店で独立し、その年の秋に母がスキルス胃がんで63歳で亡くなりました。身内の死はまざまざと限りある人生を良くも悪くも痛感させてくれました。

いつか終わりがあるということに、焦らなくても良いのに焦って、本当に大切なことを選別し、計画しないままに、やりたいことを全てやろうとして、無理が重なったのかなと感じております。

私の最大の弱点。簿外債務があった。

サラリーマン時代の貯金は、銀行員の終盤で購入した収益物件(学生用アパート)購入の諸経費で消えていました。その中で、フルコミッションの保険会社に転職し、高額な能力開発系セミナー(無駄とは思っていません)にローンで参加したり、色んな方々とのお付合いや交流の場は、断ったり、選別したりすることなく全て参加していました。

生命保険営業のあるある「思ってたんと違う。」的な話しの一つは、「セーブしなければ営業経費がべらぼうにかかってしまう」ということです。

収入が年間1000万円前後しかないのに、活動経費を「将来への投資や必要経費だ!」と自分に言い聞かせ、年間800万円使っていました。家族への入金額は落とさないので当然、歪みがやってきます。

正直に、妻に成功しているふりをすることなく「諸経費がかかって苦しいから入金額を減らさせて欲しい。」など正直に言って、収支状況を夫婦で共有していたら、高い金利の銀行カードローンやクレジットカードのキャッシング機能などに安易に手を出さずに負債はそこまで増えなかったと思います。

人生において、自制心と自己管理能力が無ければ「破滅に向かって」まっしぐら状態になります。

いつか成功して簿外負債は消せば良いと安易に考えていたので、焼肉店起業時には収入はそれなりにあったものの、簿外負債額は1000万円にまで膨らんでいました。

⑮に続く









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