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㉝【コンサルは成長産業!?】地方在住の経営コンサルが地方在住の経営者のために書くブログ。

写真は私が所属する日本財務力支援協会を主宰されているコンサルタントの著作です。

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地方の経営コンサル業界を考える

経営コンサルティング業は数少ない成長産業であると感じられるようになってきました。

「自信から確信に。」の松坂投手の名言ほどではないにせよ、最適な形に少し変容するだけで成長余力がある業界といった方がベターという実感があります。この業界に身を置き、3年目に入り、より正確に表現すれば、経営者に誤解されて、普及すべきところへ普及していないという実情だと考えるに至りました。

決して、既存のコンサルティング会社、会計事務所、中小企業診断士、商工会議所・商工会、地域金融機関を批判しているのではありません。本来寄り添って、伴走支援すべき年商1億円~10億円規模の企業への支援体制が時代にマッチしてないのではないかという仮説を個人的に立てているだけです。ユニコーン企業を目指すようなスタートアップ支援は夢がありもちろん大切ですが、小規模ながらエリアで存在感のあるトラッドな企業に刺激やヒントを与え、成長意欲のある会社はしかるべき形で成長を促進させる。そして、規模を追わない企業は筋肉質に鍛えていく。一族経営の終焉を選択する企業があれば、シナジーのあるしかるべき企業に事業譲渡の手伝いをするなど。ゼロイチの発想も大切ですが、日本経済全体を考えた時に、国土のみならず、既存の企業を強靭化していく草の根運動をコンサルティング業界がその一翼を担っていると考えるのです。

個別指導主流の時代

集団授業の学習塾業界が、家庭教師や個別指導にメインをシフトしている動きと同様。絶妙な緊張感と距離感のある人間と一対一、マンツーマンで毎月約8時間~10時間向き合うことで、自らの事業を客観的に見ることができ、経営能力を高めることができます。年商10億円までの経営者は名プレーヤーであるケースがほとんどなので、普段は業務に良くも悪くも没入しています。だから、一旦距離を置いて自らの事業を分析し、戦略思考を作っていくことが企業を強くしていくことに繋がるのです。

敷居の低い、一定の専門分野を持ったゼネラリスト。経営者を戦略的思考に切り替える、「外注幹部社員」的な経営コンサルタントが地域経済に求められています。

求められる素養

銀行、証券、生保、損保、会計事務所の勤務経験者、各企業の営業・経理担当者等が有望な候補になり得ます。もちろん土台となる誠実さは当然ですが、

①質問力

②傾聴のスキル

③言葉の表現力

④仮説力

⑤実行力

が基礎的に、経営コンサルティングにおいては求められます。

そして、

①決算書3期分、36か月分の月次試算表、預金通帳(できれば)

②銀行借入返済予定表

③保険証券

④社員名簿・組織図

を分析し、財務的見地で企業の実態と課題をを読み解くことができる人材が求められています。そこに伝統的なフレームワーク。

①SWOT

②PEST(EL)

③5F

④3C

⑤VRIO

といった王道を駆使することで、精度の高い事業性評価につながる、根拠ある経営計画を策定できるはずです。

過去、会社経営をしていたので分かるのですが、人間はうまくいっていると戦術思考に偏ってしまい、全体を俯瞰した戦略的思考がおろそかになっていく傾向の生き物と感じます。

私が考えるコンサルタントとしては、財務諸表から企業実態を読み解き、仮説を立案する能力が土台であり、その後の業績改善施策についてのプロセスはそれぞれの「型」があれば良いと思います。

国を想う

「最適化」という言葉がもてはやされていますが、いつの時代も人間は最適化を求めて変化と進化を遂げてきました。地域経済がシュリンクしていくのなら、その中での最適化をすべく、ある意味盲点になっていた!?、経営サポートの業界にしかるべき発展が求められています。複雑化した問題をシンプルに整理し、優先順位をつけて計画に落とし込んでいく。この一連のプロセスに本当の意味で役立つ人材はまだまだ足りているとは言い難い現実があります。特に地方においては。

令和の現代。スモールビジネス、ひとり企業の時代が到来しているとの見方があります。その流れにもコンサルティング業は合致しています。そして、日本経済を持ち上げるには、国からの施策はもちろんのこと、民間から既存の企業の伴走支援を行うことで、強い企業を増やしていく。国と民間の二方面作戦が両輪で機能していくことが、この国の経済が生き残っていく鍵ではないでしょうか。

抽象論かも知れませんが、おぼろげながら見えてきた理想像があるので、現時点で文章にしたためてみました。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

中村徳秀

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