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84【意外と知らない!?銀行員が喜ぶこと(前編)】地方在住経営コンサルタントの思索

写真は阪神競馬場内にあるパドックとビジョンです。ウマ娘に長女がハマった影響から、約10年ぶりに昔はよく併設のアスレチックで遊んでいた阪神競馬場を訪れた際の一コマです
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はじめに


今回は「知ってるようで知らない。銀行員が喜んでくれること。」について書いてみたいと思います。

コンサルテーションをしていて、年商10億円規模までの中小、零細企業と取引金融機関の関係性が希薄な先が多いことに気付きます。というのも、おそらく金融機関が業務が忙しすぎていたり、企業側も融資のタイミングでしかコミュニケーションを図っていなかったりすることが主な原因でしょう。

しかし、これは非常にもったいないです!

銀行を味方につけると、事業を永続させていくこと、業績を安定、さらには拡大させる可能性が格段に引き上がります!


このいわば両者の溝の原因を自分なりに深堀りすると、つまりは

「そもそも企業経営者は銀行をどう活用すれば良いのか知らないのでは?」

という仮説に行き当たりました。そして更に言い換えるなら

「そもそもどういうことを銀行にすれば喜んでもらえるのか?」

という点が知られていないのではないか、ということに行きつきました。

意外と、「こんなことも?」なんて気付きもあるかも知れません。良好な取引と関係を構築して、銀行の能力をフル活用して自社の安定経営に少しでも繋げていただきたい一心で書きます。もし良ければお読みください!

法人で融資取引がある場合

①毎月試算表と簡単な振り返りレポートを持って支店長や役席の人に報告しながらお茶を飲む。

➡これが実は王道中の王道なんです!逆に銀行員側の立場で考えてみてください。丁寧に業績報告やこれからやっていきたいこと(将来への希望)を語ってくれるお客さんと、場当たり的に己の勘ピューターだのみで好き勝手に経営し、いざお金が必要になってから「困った、困った。」なーんて深刻な顔で相談にくるお客さん。

お金を貸す審査と手続きの手前はどっちも一緒。そりゃあ、どっちのお客さんの仕事に力が入るのは、言うまでもないですよね!

②法人だけでなく個人資産の明細一覧を決算書に添えて提出する。

➡変な話しかも知れませんが、
「銀行に財産を言うと全部担保に取られてしまう!怖くて言えない!」なーんて思ってる方はおられませんか?

ケースバイケースではありますが、往々にして、個人財産を銀行に伝えた方が取引が優位になります。そして、金利等の条件がこちらの希望が通りやすくなったりします。この効果は小難しく言えば、「債務者格付の3次評価」が向上するという状態です。今の銀行は財産があればできるだけ多く担保を取ってしまえ!というスタンスでありません。というかむしろ逆です。

一定の財産(資産背景という)が見えると、安心して銀行側も貸すことができます。事実上、根抵当権の設定や質権の設定は行わず、みなし担保のようなイメージで審査します。

簡単に言えば

「隠すより開示する方が賢明」

ということです。

これから融資取引をする場合

①現在の借入の一覧を簡単にエクセルで作って提出する。

➡どうして、新たに別の銀行から借りたいのかは正直に目的を言いましょう。初めてのお客さんは銀行側もめちゃビビります。もし、税理士さんやちゃんとした社長さんからの紹介でなく、自分からアプローチした場合は特に正直に現状をきちんと紙に落として伝えないと、相手は信用してくれません。

エクセルに記述するのは以下の項目で融資1件1件、同じ銀行で固めて列挙しましょう。

①銀行名②現在残高③金利④借入期間⑤毎月の元金返済額⑥資金使途(運転OR設備)⑦プロパーか保証協会付か⑧保証人・担保設定の有無⑨銀行毎の残高シェア

②資金繰りの実績と予定表を持参する。(メイン通帳の直近一年分コピーもOK)

➡実は資金繰り表を作る過程こそが自社の実態を正確に把握できるという副産物があります。資金の流れをきちんと説明できれば新たな銀行取引はしやすくなります。


まとめ

「言うは易し。行うは難し。」のめんどくさい項目が多いと思います。しかし、このめんどくさい作業こそが自社の実態を正確に把握し、的確に次の経営の一手を繰り出せる要因になると思います。

取り組めそうなことから取り組んでほしいと考えております。

※次回は日々の取引の中で、銀行が喜んでくれるちょっとした項目を中心に書いてみます。

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今回もお読みいただきありがとうございました。

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株式会社なかむらコンサルタンツ

代表取締役 中村徳秀

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