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筆を取れば物書かれ、

パラパラと本をめくっていたら(実際はKindle本なのだけれど)、こんな文章に出会った。

筆を取れば物書かれ、楽器を取れば音を立てんと思ふ

「徒然草」より

兼好法師が「徒然草」の157段で綴っている言葉なんだそうだ。

いいなぁ、こういうの。こんなふうに自然にすらすらとなにか言葉を書けるといいな、と思いつつ「毎日note」を書いていたからだ。そして気付いたらざっと600日以上になっていた。

ところが日本に3年ぶりに一時帰国をしている間は、あまりの暑さのせいか言葉が綴れなくなった。猛暑の中、出歩いて夕方頃に帰宅した後には、文字通り頭がちっとも働かなくなってしまったからだ。

疲れ過ぎていてなにか書いてみたいな、という心境にすらなれなかった。もしかすると、心が満たされていたから、その必要がなかったのかもしれない。なんだったんだろう。あれほど全く何も書きたくない、という心境になったのは久しぶりのことだった。

もう書けなくなるんじゃないのか、一度そんな危機感すら覚えたほどである。

その反動かどうかはわからないが、日本滞在中は姪や母に借りた小説を2冊読み、漫画も一度に何冊も読んだ。

こちらは姪に勧められて読んだ本。自分では手に取ろうとはしない類の本だが、読んでみるとなかなか面白かった。人の悪意がテーマになっている。ちなみに姪は中学2年生である。

こちらは母親に勧められて読んだ本。感情がわからない少年・ユンジェが主人公で、とても印象に残るストーリーだった。

漫画についてはあれこれ説明する必要はないだろう。五条先生推しです。日本では「呪術廻戦」の19巻まで姪に借りて、一気に読んでくたくたになった。劇場版「呪術廻戦0」はベルリンのオフシアターで子どもたちと観たが、こちらもオススメ。

今日、手に取ってパラパラと見ていた本というのはこちら。

日本語表現の基礎をやり直すのも悪くないのでは、と思い。

暑い暑い夏もいつの間にか終わり、本を読みたくなる秋の到来だ。ひょんなことから大量のKindle本を手に取ることになった今日は、読書の秋の始まりになりそうな予感。

息子はスポーツの秋というか、サッカーのトレーニングへ。娘はクラスメートの家に遊びに行っているようだ。子どもたちもすっかりベルリンの日常生活に戻りつつある。

明日はこの本の続きをコーヒーを飲みながら読もう。


*タイトル写真は宮崎の都城にある市立図書館です

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