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持つべきものは頼りになる友人

なぜ、こんな風に思ったのかと言うと、ベルリンにとても文化的な事象にとても造形の深い人がいて、今朝一通のメッセージを受け取ったからだ。

「本日10時からBerliner Ensembleのオンラインチケット発売開始です!」

そう言えば、そうだった。ツイッターでも何度か目にしていた情報だが、きちんと把握していなかったのだ。意地になってロシア語ばかりしていると、他のことが疎かになるといういい例である。おまけに今日は寝不足で息子を小学校へ送り出すために7時に起きたものの、コーヒーを飲んでもまだクラクラしたので二度寝までしてしまった体たらくさである。

娘の小学校の開始時間が今週から遅いシフトに切り替わったので、二度寝のアラームを9時にセットしておいた。娘を起こして、それでもまだ頭に霧がかかっている状態だったので、荒療治としてジョギングに出ることに。

「今から出れば10時に間に合うように帰って来れるだろう。」

2キロだけ走るはずが、気付いたら3キロに。戻ってきたら案の定すでに10時を少し回っていた。PCを立ち上げてBerliner Ensembleのサイトに飛ぶ。チケットはまだ二日目の公演分が残っているようだ。ツイッター上では発売開始後すぐに完売、とあったので諦めていたのだから分からないものだ。

ところが残席表示が出ているところをクリックしてもエラー表示しか出ない。これは無理かもしれないな、と数回同じことを繰り返すがエラー表示のみ。諦めかけたところで、ふと最前列に残席が突如表示されたのでクリックしてみると今度はすっとカートに移動、後はいつも通りの決済手続き。

「あれ?買えちゃった。」

こういうものはタイミングなんだろう。教えてくれた友人に感謝しつつ、サイトを閉じる。数時間後に別メールで当日のテストセンター予約案内が入った。今回の公演、実は迅速抗原テスト(schnelltest)と紐づいている新しい試みなのである。

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昨日、友人と「テストが無料でできると言われても必要性を今のところ感じないよね。」なんて話したばかりだというのに、早速近所のテストセンターに予約を入れることになったのだから不思議なものだ。

昨年の3月はシアター2本、コンサート1本の公演予定がことごとくキャンセルになりずいぶんと寂しかったのを覚えている。Schaubühneでの観劇や娘と長い間楽しみにしていたバレエ公演、Dudu Tassaのライブなどだった。

それから1年越しの観劇ということになるので、否応もなく特別感がつきまとう。正直なところ、今観ておかないとまた次いつ観れることになるのか皆目見当も付かない、という焦りに似た気持ちもある。

1週間後、2週間後、1ヶ月後、半年後に状況がどうなっているのか誰にも分からない。善は急げ、チケット販売についてメッセージをくれた友人には感謝しかない。いつも本当にありがとうございます。


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