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笑わないとやっていられない

今日もほぼ毎週末恒例となりつつある友人との散歩とお茶を戸外で。少し肌寒いとはいえ、日の光が差すとポカポカとして気持ちがいい。やはり季節はこれでも春なのだ。

公園のベンチに敷物を敷いていたら、向こうからずいぶんとご無沙汰していた知人が声を掛けてきた。

ひーさーしーぶりー!!

ロックダウンで日本語補習校の授業がオンラインに切り替わって以来、たまに学校ですれ違っていた知り合いとバッタリ出会って立ち話、といった機会が完全に失われてしまっていたのだ。

現地校の方でも子供たちがひとりで登下校をするようになってからは、お迎えの際に保護者と近況を報告し合う、といった交流もほとんどなくなって久しい。

みんなどうしているかな?とふと思い出したりもするが、やはりコロナ禍だと気軽に声が掛けにくいのだ。必要最小限の友人たちと定期的に会うようになってからもう随分と時間が経つ。そんなこんなでその知人と直接声を交わすのも1年以上振りだったのではないだろうか。

この1年って一体なんだったんだろう?

失われた1年?

それとも非常時の1年?

そんなキーワードが頭をよぎる。

とにかくまだ生きていてよかった。どこかそんな気持ちにすらさせられる。

彼女の話では、2020年の11月から始まったロックダウンの影響でお店の売上がガタ落ちになってしまったんだそうだ。このままではどうしようもない、と商品も会社の登記も変更し生活必需品を販売することにした、ということだった。

臨機応変に状況に対応する彼女の判断はとても潔くて正しいことのように思える。ロックダウンが長期化すればするほど、これまでに何年もかけて大切に築き上げてきたお店を畳んだり、進路変更を余儀なくされる人が増え続けることだろう。

税金を払い続けているのに非常時に何の処置もない。

これが彼女の意見だった。職種や業種によってはコロナ禍の影響をまともに受けてしまう。他の選択肢が選べる人はいいが、そうできない人たちの抱くフラストレーションは想像を超えるものだろう。

それでも、エネルギッシュでサバサバした彼女の話を聞いているとどこか気持ちがよかった。

「シャレにならない状況だけど、笑わないとやっていられない。」

本当にそう思う。シャレにならなくてもそこで笑うのが関西人。なぜかそんな時は関西人でよかった、と心から思う。何があってもどれだけ大変でも、どこかでそんな自分を自虐ネタにして笑おうとしてしまうのだ。関西人の性。

笑いが止まったら、その時はもうだめなのである程度覚悟した方がいい。

短い人生、何があっても笑えるうちが花、なのだ。

そんなことを思った土曜日の午後。

もっと色んな人に自由に会って色々と話せる日が来て欲しいものだなぁ!





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