和食こそが生活習慣病予防の理想食です②
①の続き
高カロリー・高脂肪食の危険性
レポートが発表された当時のアメリカでは、国民の死亡原因のトップは心臓病、2位はがんでした。
医療費が大きく膨れ上がり、財政はパンク寸前。
そこで医療改革の一環として、前述の特別委員会が設置され、「食事と健康、慢性疾患の関係」について大掛かりな調査・研究が行われたのです。
その結果、心臓病などの慢性病は肉食中心の食生活がもたらした「食原病」であり、薬では治らないと結論づけられました。
そして、「高カロリー・高脂肪の食品、つまり肉・乳製品・卵といった動物性食品を減らし、できるだけ精製しない穀物や野菜・果物を多くとること」を勧告しています。
このレポートを補足するのが、「食べ物・栄養とがん」に関する特別委員会の中間報告です。
そのレポートで、「動物性食品の摂取が増えると、乳がんや子宮がん・前立腺がん・大腸がんなどの発生率が高まる恐れがある」と指摘されました。
これらのレポートによってアメリカでは、食事の見直しが行われ、豆腐やそばなど、日本食ブームが起こりました。
同時に、栄養バランスの観点から、サプリメントを重視・推奨し、現在に至っています。
こうしたアメリカの食生活の変化の一方で、日本では80〜90年代に食の欧米化が一段と進んだのは皮肉な話です。
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