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「忘れてしまう」からこそ記憶に残る記録を

人間はいつか忘れてしまう生き物だ。

それがどんなにうれしいことであっても、楽しいことであっても。
記憶の泉には限界があって、すべての物事を覚えておくことなんてできない。

たとえば、日常のふとした瞬間に子どもが発した言葉だったり。
たとえば、他愛もないやりとりの中で生まれたものだったり。

後から思い返すと、ただただ愛おしいその一瞬すらも、結局いつかは忘れてしまう。

そんな日常の記憶を未来の自分に伝えたくて、私は記録を残す。

ふとした瞬間に、「ああ、そんなこともあったね」なんて穏やかな気持ちで振り返れるように。

しあわせな記憶を未来の自分に託すかのように、記録を残す。

はじめて自分の足で歩いた日。
はじめてママと呼んでくれた日。
はじめておしゃべりしてくれた日。

そういう特別な日だけじゃなくて、日常のふとしたワンシーンに宿る、「今この瞬間」だからこその楽しさや面白さはきっとある。

記録する場所はSNSでなくても、スマホのメモ帳でもなんでもいい。

ただ、記憶を未来の自分への贈り物として。
誰のためでもなく自分のために、子どもの今を記録してみてはどうでしょう。


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