「媚びない人生」 自分らしい生き方を知る
「人は何のために生きるのか。自分らしく成長するためにこそ生きるのだ。そのためにも大事なことは、自然体で生きていくこと。自分らしい人生を生きていくことである」
この言葉の意味をすぐに理解できないくらい、僕の中からは「自分らしく生きる」という概念がすっぽり抜け落ちていました。
学生のころは、多少周りの目は気にしつつも、自分が楽しいと思うこと、優先することを決めて、選択してきたつもりです。しかし、社会人になり、いつの間にか自分がやりたいこと、正しいと思うことを考えるより前に、条件反射的に、周りに迷惑がかからない方、周囲が望んでいる方、大きく道を外れない方を選んでしまっている自分がいるのです。
共に働いている人たちは、自分の仕事に誇りを持っている人たちですし、僕に権威を押し付けてくることもしません(上司に至っては、自分がおかしいと思ったことはするなというようなことさえ言ってきます)。
それだけ自分らしく生きることが許されている環境にいても、強く意識していなければ、ずるずると「常識」「普通」「当たり前」に引っ張られてしまう。
社会で自分らしく生きるには「強さ」が必要であり、この本は、その強さの身につけ方を教えてくれるのです。
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自分にとっての幸せが何なのか、設定できていますか?
自分が生きていく上で何を大切にするのか決めていますか?
「幸せの基準を自分で設定できる人こそ、自分で幸せをコントロールできる人なのである」
自分が大切にするものが決まれば、自ずと選ぶ道も決まるし、行動も変わるし、生き方が変わるはず。
でも僕からしたら、「決めなきゃいけないことはわかっているけれど、自分が選んだものが、本当に大切なものかどうか、わからないんだ!!」という気持ちなわけです。
今自分が大切だと思っているモノは、この先もずっと大切なものなのか。この選択は正解なのか。もし失敗したら。後悔したくない。
こういった思考が、何かを決断することを妨げてきます。
でも、何も選ばず、流されてその場所にたどり着いているという状態になってしまうと、気持ちも入らない、選ぶ可能性があった他の選択肢を羨む、周りのせいにしてしまう、、、。
要するに、決断しないことが一番悪い結果につながってしまうのです。
「その選択が生み出す結果に対して、責任を負う決意に基づくのであれば、その選択はその時点で常に正しい」
自分で精いっぱい考えて、自分の意思で決めたものに対しては、全力で取り組めてきました。だれでもそうですよね?周りのせいにできないから、自分と向き合って努力を積み重ねるしかない。
今ある情報の中で、勇気を持って決めれば、それは間違いではないんですね。
そしてなにより、
「一度しかない人生。一途にひとつのことに向けて突き進んでいくのも、美しく格好いい生き方だろう。しかし、その一途を決めるのには慎重であるべきだ。決める前にいろいろな寄り道をするのも悪くない。最後には、自分の中ですべてつながっていくのだから」
周りの人がどんどん目指すものを決めているように見えて、自分も今すぐに将来の明確な目標に向けて突き進まないと、それなりのものが手に入らないような気がしていました。
しかし、そういった思考の先に僕が見ていたものは、お金だったり、地位だったり、名誉だったりというものでした。
自分らしく生きることを一番に考えたら、今すぐにただ一つの正解を見つけて突き進むこともない。途中で自分の大切にするものが変わっていくこともある。
だからと言って、それまで歩いてきた道が間違いだったということにはならない。
焦って自分の道を限定しようとしていた自分に気づくことができました。
○終わりに
「本来の自分というのは、まだ社会性を持っていない幼児の自分である」
という一文を観て驚きました。
「そんなの、めちゃくちゃわがままじゃないか!」と思ったんです。
でも、わがままでいいんですね。自分の生き方くらいわがままに決めずにどうするんだという話です。
これからは、「自分は今、自分らしくわがままに生きられているのか」を定期的に確認していきます。そうでないと、どうしても、わかりやすい評価軸である、お金とか、地位とか、名誉とかに目線が向いてしまうので。
社会人を2年経験して、本来の自分の周りに、社会性という殻ができかけていた時期でもあり、同時に一つの決断をしなければいけないタイミングだったので、すごくタイムリーでした。
これからも、自分の気持ちを押し殺してしまっていると感じた時や、大きな決断をしなければならない時、立ち返って読みたいと思える本でした。
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