”パクられる”ことについて考えたいこと

こんばんは。
最近、”パクられる”ことについて考えさせられる1冊の本と1本の動画に出会いました。
”パクリ”と聞くと、自分の考えたアイデアを真似されたり、創作した作品を盗作されるということなので、良い気分になりませんよね。
決して肯定される行為ではありませんが、パクられたことに対しての考え方が素敵だなと思ったので、順番に綴っていきます。

①ホスト界の帝王・ローランドさんの自著『俺か、俺以外か。 ローランドという生き方』にて響いた名言

私が”パクられる”ことについて考えさせられた1冊の本は、ローランドさんの自著『俺か、俺以外か。 ローランドという生き方』です。
共感できる名言からユーモアたっぷりで面白い名言まで物凄い数の名言があります。
Amazonオーディブルで読了したのですが、これまた面白いのが、ナレーションがローランドさんご本人というところです。笑

この本の中で私の心に深く突き刺さった名言は、「パクリがどうこう言っているのは才能が枯渇したと言っているようなもの。また新しいもの作れば良くない?」です。
ローランドさんは、パクられたということは「魅力的だと思ってもらえた証拠。なりたくないものを真似しようとは思わない」と説明しており、パクられることをむしろ誇っていいことだと考えているようでした。
また、ローランドさんの名言を自分が考えたかのように振る舞う人がいたことなどの体験談を交えながら「偽者が出たら本物が輝く」「流行ったものがずっと続くわけではないから、新しいものを考え、更新し続ける」とも話していました。
結果的に「パクられることに文句を言うのは、新しいもの考え続ける努力をしたくないということでは?」という見解でした。

私はこの考え方に共感すると同時に、アイデアを真似されてモヤモヤした過去の自分を思い出すきっかけになりました。
学生時代、授業の課題で友人にアイデアを真似をされたことが何度かありましたが、真似される度に心の中で「自分で考えろよ!」とイライラしていました…笑
しかし、真似されたからと言ってアイデアの価値が下がるわけではないんですよね。
当時の私はそんな風に考える余裕もなく、「真似された!むかつく!」で終わっていた気がします(-_-;)
そのアイデアをさらに良いものにしようとか、新しいアイデアを量産して更に良いものを生み出そうとしていたか?と自分に問うと、「していた!」と即答できる自信がありません。
つまり、「パクられたことに怒って、本物を輝かせようとする努力も新しいもの考え続ける努力も怠った」ことになります。

こうして考えを整理すると、私が考えていたアイデアも絶対に何かの真似なんですよね(^^;
世の中に出る”新しいもの”の多くは、最初は真似から始まり、徐々に着想を得てオリジナルになっていっている気がします。
よって、インプットして真似したものが新しいアイデアに繋がって魅力的なものが生まれているのではないかと思います。

ローランドさんの名言に早く出会って、この考え方に早く気づきたかったなぁ…と思わされました。

②ミュージシャンで作曲家・マイキさんの動画「オリジナル曲を盗作されました。」での盗作への対応

もう1つ、私がパクられることについて考えさせられたのは、ドラマーでシンガーソングライターでもあるマイキさんの「オリジナル曲を盗作されました。」という動画です。
好きなバンドの動画の関連動画に、マイキさんの動画がよく流れてくるので気になった動画を見るようになりました。
即興で曲をコピーしたり、あらゆる楽器を弾けたりと、プロミュージシャンとして活躍中のマイキさんですが、2021年にオリジナル曲を盗作されてしまったようです。
しかも、サブスクで配信されていたり、盗作動画にスタッフとして自分の名前が書かれていたりと驚きの事実が次々と出てきます…

しかし、マイキさんはこの盗作を「やり方は間違っているけど、僕の作った曲を自分の曲にしたいと思ってくれるくらい気に入ってもらえていた」とポジティブに変換しました。
これは上記でも書いたローランドさんの「パクられたということは魅力的だと思ってもらえた証拠」と共通した考えですね。
そして「僕が作った曲を求めている人に曲を届けることが本来やりたかったことで正しいこと」とも話し、盗作した人へ無償で楽曲提供することも発表しました。

もちろんこのような対応は1回限りで、盗作は絶対にあってはならないことだと動画内で何度も言っておられますが、非常に器が大きく寛大な対策だと思いました。
マイキさんが自分の作品を大事にしている姿勢はもちろんですが、作品が完成するまでの過程も大事にしていることが感じられましたし、アーティストとしての確固たる決意や信念が見える動画でした。
ちなみに、私は盗作を肯定しているわけでも、「この対応が正しい!こうするべきだ!」と言っているわけではありません。法的措置を取ることもあると思いますし、人それぞれ然るべき処置を取るべきだと思っています。。。
なんかちょっと偉そうな書き方になってしまいましたが(汗)、何が言いたいかというと、マイキさんはすごく音楽が好きで、自分の仕事に誠意を持っている方なんだなと思いました。

”パクられる”ことについて考えたいことのまとめ

以上、私が”パクられる”ことについて考えさせられた1冊の本と1本の動画を紹介しました。
私は最近まで「”パクリ”なんて最低だ」と考えていた人間だったので、”パクられる”ことについてこんなに真剣に考えたことはありませんでした。
「”パクられる”ことは良いと思ってもらえた証拠」とは考えたことがなく、パクられるとなぜかいつも心がモヤモヤしていました。
きっと心のどこかで、「パクられたら何かが損する」「パクる=自分で考えてない」など、ネガティブなイメージが勝手に肥大化していたのかもしれません…
しかし、今は”パクられる”ことに対して違った捉え方ができそうです。
良いと思ったアイデアはどんどん摂取して自分なりに落とし込み、新しいものを生み出していくためのパクリなら全然アリだと思います(盗作や自作発言など限度を超えたパクリは当然×です)
悲しいことに、最近は”パクられる”機会もなくなってきたので、”パクられる”ような何かを考えたり作ったりしたいなぁとしみじみ思いました(´ー`)笑



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