「抽象化」は人間に与えられた最強の武器

メモとは、単に情報を記録するものではなく、受け取った情報に何らかの意味合いを付与し、そこから知的生産していくために存在する。そして、知覚した情報を知的生産につなげるためのブリッジ役として「抽象化」という手法がある。

この「抽象化」こそが僕のメモ術の根幹です。僕がどのように「抽象化」をしているか。

まず、一番重要なのは、抽象化する際の「問い」です。自分に、「What?」を投げかけるのか、「How?」を投げかけるのか、「Why?」を投げかけるのか。

例えば、目の前の現象や考え方を抽象化して、また別の名前をつけて呼び直す。これは、「What型」と呼べるでしょう。一方で、目の前の現象にはどんな特徴があるか、ということを深掘りして考える。これは、「How型」と呼びます。そして、ヒット映画が当たった理由を抽出して、また別の企画に転用したい。このとき僕らは自分の心に「Why?」と問うでしょう。抽象化として価値が高いのは、後者の二つ、「How型」と「Why型」です。なぜなら、他の具体への転用可能性が高く、また、転用したときのインパクトが大きいからです。

ビジネスに携わる方は、少なくとも次の4項目に対して「Why?」を向けてみてください。

①世の中でヒットしているもの。

②自分の琴線に触れるもの。

③顧客からの要望。

④社内で起きている問題や課題。

【抽象化の3類型「What」か「How」か「Why」】

「メモの魔力」 前田裕二著 より

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