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利益体質と健康診断

非財務諸表の重要度が日に日に高まっている。

非財務諸表とは、損益計算書(P/L)や貸借対照表(B/S)に代表される会計上には表すことのできない情報である。要するに、お金で換算することのできないものである。例えば、カーボンフットプリントのような環境に関わる指標やBLMのような人権、ダイバーシティに関わる指標が挙げられる。

さて、最近ふと思ったことがある。売上至上主義の利益体質の会社と毎年の健康診断ってなんだか似てるなと。つまり、短期的な観点でしか物事を捉えていないなと。

冒頭でなぜ非財務諸表が重要であると述べたかというと、今後企業のあるべき姿を語らない限り、消費者が離れていくリスクが極めて高くなるからだ。このあるべき姿を最近はPURPOSE(存在意義)と表現されているようだ。PURPOSEは社会課題の解決とビジネスを両立させる長期的視点のものである。つまり、企業はそもそも何のためにビジネスを行っているのか説明責任がある。

昭和な企業は不健康な人の健康診断みたいなもので、健康診断の直前に食生活を取り繕ったとしてもそれは短期的なものであり、決して長期的な健康であるとは言えない。ビジネスも同様にその年度の財務諸表を取り繕うために、目先の利益追求に躍起している。現在の消費者、特にミレニアル世代やジェネレーションZは賢いので、取り繕っている企業とPURPOSEを掲げている企業を簡単に見抜くことができる。

PURPOSEを掲げている企業として、Allbirdsがある。Allbirdsは「ビジネスの力で気候変動を逆転させる」をPURPOSEとして掲げており、その手段として全商品におけるカーボンフットプリントの可視化に努めている。それはさながらカロリー表示のようだ。Allbirdに関する記事は下記を参照していただきたい。

多くのオールド企業は体質改善が求められている。いくら最近のトレンドに身を纏ったとしても、着こなせていないことに気がつかなければならない。SONYのような体質改善に気がついた企業はPURPOSEを掲げ、見事に現在の潮流に乗っている。

ちなみに、健康に気を使うのであれば、コストコのハイカロリーのドテカスイーツを避けることをおすすめする。

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