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吉田裕太
2022年11月1日 22:01
読書で金を稼ぎたい。これは読書家の夢である。ページをめくる毎に本の定価の1%、金が空から降ってきて欲しい。派手な生活に憧れはないから、必要以上の金は要らない。安酒を買い、塩を舐めては此れを肴に、酔いては寝つつ、日々を過ごす。せめて駄馬のように膝を震わせ、日銭を稼ぐあの無意味な時間を、読書に充てれれば十分なのである。しかし銭とは労働の対価であり、労働とは、雑に言えば、誰かのためにために手足