思考力の強化書「具体⇔抽象トレーニング/細谷功」

思考力を鍛えよう…ということで手に取りました。

細谷功さんの抽象思考やメタ認知に関する本は以前も一冊読んだことがありまして、記事も書いていました。

記事を書いた当時は具体と抽象の区別もつかなかったように思います。自分の手元に来る仕事は非常に具体的なんですが、ただそれをやるんではなくて思考の階層を高めて「なぜやるか」を考えるすべを教えられたのがメタ思考トレーニングでした。当時は早速、具体→抽象→具体と思考を行き来して全くの他業界からマーケティングアプローチを学ぶということをしてみて、役に立ったのが印象的でした。

そこから1年経って、今の自分がきちんと抽象思考ができているのか気になり、今一度学ぶ必要があるなと思って具体⇔抽象トレーニングを読むに至りました。

結果としてはきちんと抽象思考の基礎的な部分は身について使ってこれていたようで、本書を読んだ感触として新しい知識を得るというよりも復習の手応えが強かったですね。本書を読むとしたら物事を階層的に捉えるという言葉に対してピンとこない、イメージができない方がいいかと思われます。

当記事では基本的な抽象に関する話を展開するとともに、抽象思考ができて何が良いのかという話をします。そこで抽象思考に興味を持ったら是非本書を…ということで。

抽象とは

さて、抽象とはなんだろう、というのが気になるかと思います。

超ざっくり言ってみると目前にある個別具体的な事象から離れたところで、引いて物事を見てみる感覚でしょうか。

例えば、旅行そのものを実行する・楽しむまえにプランニングするかと思います。プランニング中にその旅行の行くところを決めていきますよね。京都であれば「古い寺社仏閣をめぐる」みたいなテーマをたてそうなものです。この古い寺社仏閣というのが抽象的な概念で、個別具体的なものとして清水寺であったり、伏見稲荷神社が登場します。
このときに清水寺と伏見稲荷神社の関係性(共通項)は古い寺社仏閣という概念なわけです。この概念は清水寺と伏見稲荷神社よりも高い階層に位置することもなんとなくイメージができるかと思います。

本書では、抽象とは複数の物事を集合したものや関係性に着目したものであったり、物事の構造を示したものであったり、物事を一般化したもの、さらには五感で感じられないもの、と説明しています。

抽象思考によるメリット

前段で抽象とはなんなのかってのを解説しました。
言ってしまえば、一定の線引で複数の事象をまとめてしまうこと、です。
で、これを裏返すと具体はとことん個別の事象をあつかうということになります。

抽象思考によるいいところというのはひとつの個別具体的な事象から関連付けて他の事象を理解したり、複数事象の関係性を理解して個別事象を把握するので話が早い・理解が早いです。
よくある話ですが「あいつは言われたことしかやらない」という言葉が出てくるときに、指示が悪い側面もありつつ、受け手に抽象思考の能力がないパターンというのも考えられるわけです。

また、末端の個別具体的な事象(というか仕事)から幹となる本質的な核の部分に思考を及ぼすことで、具体思考とは比べ物にならないほど長期的視野での思考することができます。計画の抽象思考と実行の具体思考というわけです。

とまあ、この他にもいろいろありますが思考の幅が広がるだけでも、視野が広がり、実行時のクオリティも大きく変わります。
抽象思考おすすめです。

おわりに

この記事は具体的思考でもっていきあたりばったりに書きはじめてしまい、超尻すぼみになりました。内容を予め考えておけばよかったですね。

おわります。

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