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✨️わたしのくちびるさん✨️

小学校低学年の頃


花火だぁ~
わぁい。

わたしは街灯が全くない道路に飛び出して
ドブみたいな深い穴に頭から突っ込んだ。


あっ…
またやってしまった。
そう感じた瞬間に
わたしの意識はなくなった。


あれ?
なんかバタバタしている?
そんな感覚を感じたわたしは
目をうっすら開けてみた。

ん??
ここは車の後部座席席??
あっ、ダメだ…
これ以上はもう開けていられない…。








ん?
なんか
ものすごくまぶしい…

ここはどこ?
あれはライト?
わたしはどこにいる?

あれ?
身体も全く動かない…
だけど不思議と
恐怖や痛みも全くない。

そして
きっと“大丈夫”
温かい光と共に
安心感がわたしを包んでいった。

そして
わたしは
また暗闇の中に入っていく。


そのときの記憶はこれだけ。

だけど
わたしの唇に
小さな傷として
しっかりと刻まれた。



あの日以来
わたしはみんなに
その傷を見せていった。

見てみて…
これはね
ドブに落ちたときの傷なの

わたしの傷を見た瞬間
その子の顔が
みるみる痛そうな顔になった。

あれ?
思っていた反応と違う?
なんだか
申し訳ない気持ちになった。

わたしは
ただ
“生き続けた”証
それを見せたかった。

受けた傷の同情じゃなくて
ただ
ただ…
“生きててくれてありがとう”
その言葉を
聞きたかったのかもしれない…。



また
このお話以外にも
色々あったけれど

その度にわたしは
“生き続けたこと”
“生かされたこと”
を何度も考えさせられた。


そして

真っ暗闇の世界に入っていく
あの感覚と

まぶしい光に
温かく包まれる感覚を

この瞬間のわたしは
こうして書きながら
再び感じている…



~おわり~



最後まで読んでくれてありがとう🙏✨
たくさんの感謝を込めて…✨️
Yuzu.yuzu.. “なみ”



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