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「手料理」ってどこから?ーー親のありがたさの話を添えて

こんにちは。ゆずやまです。

去年の夏に本格的なひとり暮らしを始めてからかれこれ半年。我ながら思ったよりうまくやれている気がしています。

ひとりで家で過ごすことには慣れていたのですが、親元を離れてから分かることっていろいろあります。その1つが「料理」。

今回は料理の話を、実家暮らしのときとちょっと変わった「家事」への価値観もそえて、ちょっとさせてもらおうかと。

(全然関係ないんですけど、この記事は書き始めたタイミングで数えると2本目です。ちょっと長い間埋もれてたお話です)

共働きの母親の役割

今となっては昔のことだが、という感じになりつつあるとはいえ、日本は父親は働いて稼ぎ、母親はそのお金をやりくりして家のこと、家事をするという役割分担でまわしている家庭が多いじゃないですか。

例に漏れず我が家もそうでした。小さい頃は、ですけど。

働くのは父親で、母親は家で私と妹を世話する。
朝昼晩料理をつくるし、掃除洗濯その他もろもろ、ほぼひとりでするという生活をしていたはずです。

(ただ私は私と遊んでくれていた母親と、友達を家に呼んだり、逆に呼ばれて行ったりしたときにテーブルをかこんで楽しそうにおしゃべりする母親の記憶しかないので、「はず」としか言えないのが申し訳ないのですけれど……。)


ところが、金銭的な話と、他にも諸事情あって(この辺はまた別記事で話したい)、我が家は共働きに切り替わりました。確か私が小学四年生の頃です。


はじめこそ、母親は両立していました。家事と仕事。
けれども、仕事って忙しいし、私と妹もわりかし成長しました。少しづつ、家事が手薄になるのを子どもは2人とも感じていました。

タネから作っていたハンバーグや餃子が冷蔵・冷凍食品になり、キャベツやレタスを買ってきて切ってサラダにしていたのが、袋に入ったコールスローになり。


妹はどうだったか分かりませんが、私はそれが、正直なんだか嫌でした。


母親は、「母親」であることを少しづつ放棄しているのではないだろうか。友達の家の母親は、毎朝弁当を作ってくれるらしい。帰ったらできたてのご飯が待っているという。


私は、私は朝起きたら暗いリビングの電気を1番につけ、前日に自分で炊飯器にぶちこんで予約して炊いた米と冷凍食品を自分で詰めて弁当を作らなければならない。


母親の手料理、最後に食べたのいつだ……?  温かい出来たての手料理が食べたいという願いはそんなに高望みなのだろうか。


母親は、家事をするという役割を負っているのだから、ちゃんと家事をして欲しい。

と思っていました。


まあそんなことに文句を言っても、親が忙しいことは変わりませんから、思うことは内に秘めて、高校卒業までそんな生活を続けました。

料理、もしかして重労働?

そして晴れてひとり暮らしが始まりました。

もちろん自分で料理しなければなりません。
そもそも私はこれまでそんなに料理はしませんでした。家では私の役目じゃなかったので。(というか成長すれば自然にできるようになると謎の自信を抱いてた)


最低限の調理器具は買ってもらっていましたが、調味料を揃えるのを失念していました。うーんまあ材料と一緒に買いに行くか……と買い物に出かけます。


……待って待って野菜こんないらんねやけど、なんで玉ねぎ3玉セットやねん100%腐らすやろ重いし……。あっ鶏肉がいるな。あらひとくちに鶏肉といっても種類が色々ある。てか想像以上に値が張るのな。何グラムのを買うのが正解なんだろうか。ほう醤油もいるのか、醤油醤油……いやメーカー多いな、単純に値段で決めていいのかしら。てか重いな醤油。うーーーーーん……。


えっめんどくさいな???



まだキッチンにすら立っていません。ちなみにこの後「20分煮込む」とか「ひっくり返して10分」などにめちゃくちゃ痺れを切らしながらなんとか作り上げました。

料理、とにかく面倒なことが判明しました。

・買い物が面倒(値段やら量やら考えることが多い)
・調理も面倒(鍋やらフライパンを見ているだけの20分、きつい)
・残り物で献立考えるのも面倒(これに至ってはまだできない)

ひとり暮らしを初めて1年。家事という点ではもう母親に頭が上がりません。これを仕事と両立するのはそりゃあきちいわ……。

やっぱり母は強し

今だから言えます。母は本当に、よくやってくれていたと思います。

レンチンだったし、皿洗いも子どもの私たちがやっていたけれど。

それでも、それでも私たちのために買い物に出かけてくれて、おいしいものを買ってきてくれて、さらに乗っけてラップかけておいといてくれて。

朝から夜まで仕事で疲れているはずなのに、すごいです。これだけのことですらめんどうがってしまう怠惰な私からすると本当にすごいことです。


結局、手料理ってなんなんだろう

よく良く考えれば、「手料理」って、なんだかすごいふんわりした概念ですよね。

かつて私の家庭にもあった、タネから作られたハンバーグ。あれは確かに手料理と言えるでしょう。

だとしても、じゃあ同じように皿に盛り付けたセブンイレブンのチルドのハンバーグは?

例えば炒飯、香味ペーストや業務スーパーで売ってる焼飯のもとを入れて作ってたら、手料理じゃないの?

そもそもサラダも、自分で包丁入れて切った物だけが手料理?  包丁がそんなに偉いか?(そういうことでは無い)


今だから言える結果論だけども

高校生の頃の私よ、気持ちは分かるけど、手料理って案外難しいんやで。

それに、言うほど綺麗ないいものでもないし、既製品に頼った方がいいときのほうが多いし。


あと、自分で作ってもそれなりに手料理って美味しいよ。「お母さんの手料理」とかいうふわっとした概念にとらわれなくてもね。



ただ皿洗い。てめぇは許さない……社会人になったら食洗機を導入してやるからな覚えとけよ……。


家事史上トップと言っても過言ではない皿洗いのめんどくささにモヤモヤしつつ、今回はこの辺で。ではでは。



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