【美術展レポ】山下清展 日本中から愛された画家
最終日にSOMPO美術館へ滑り込んできた。
(本当は最終日の前日にも行ったのだけれど、なんと3時間待ちだったの
で、最終日の開館前から並ぶという作戦に至った)
山下清が皆んなに愛されてきて、皆んなから守られるべきものとして扱われてきたことがよく分かる展示会だった。
本人は描きたいものを描いているだけで、
本当に綺麗で純粋な心が作品から感じられて、安心感があったし、癒された。
この間、しりとり日本美術展に行ったとき、葛飾北斎の《亀に宝珠》を見て、葛飾北斎の強い想い?とかおめでたい念?が自分の中にすごく入ってきたのだけど、
山下清の作品には、そういうどうしても伝えたい想いや願い?が入ってくる感覚はなくて“ただそこにいる”感じがした。(それが安心感なのかな?)
▪︎戦争時代の作品を二つピックアップして感想
————————————
『戦争と言うのは殺しっこをやるという話を聞いたので 戦争と言うものは一番怖いもので一番大事なものは命で 命より大事なものはない ….. 戦争よりつらいものはない」
————————————
①栗
戦争で色紙や画用紙が手に入りにくくなって、古い切手やチラシ、包装紙を代用した。
山下清の普段?ならちぎった一枚一枚が同じ大きさになるはずの箇所が、大きさも太さも長さも違った。包装紙や切手は、ちぎりにくかったのかなと考えると面白かった。
②高射砲
ちぎった色紙一枚一枚が大きく長く、使い方も大胆になる。使う色も、それまでは調和するよう置いていた箇所が、黒と黄色が隣り合ってるなど、こちらも大胆な使い方がしてあった。これもまた、(戦争画だけど)気持ちがこもってるというよりは、見た衝撃を見たままに淡々と作品に残してる感じだった。
生きてるうちに作品が見れて、本当によかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?