見出し画像

おすすめ⑧大鞠家殺人事件

かつて化粧品店として繁栄していた大鞠家の長男・多一郎に嫁いできた美禰子。しかし第二次世界大戦の影は忍び寄り、多一郎も軍医として戦地に赴いてしまった。
慣れない大阪暮らしで悪戦苦闘する美禰子だったがそんな中、大鞠家で第一の事件が起こる、、。
自らを名探偵と名乗る男の登場、女学校時代の同級生との再会を喜んでいる間に第二、第三の事件が。
そして戦争もいよいよ激しくなってきたのだった。

と言ったあらすじです。
表紙の絵柄に惹かれて読んでみたら、ものすごく面白くて、どんどん読み進めてしまいました。
昭和の大阪が舞台だったのも読みやすかった一つだと思います。堺筋、南海、久宝寺、、大阪の人なら誰でもしってる地名で親しみやすいかなーと。
今の大都会が大都会になる前、アスファルトもなく、土埃だらけの街が大きな街だと信じていた頃。
大パノラマなど、江戸川乱歩通?なら聞いたこともあるような何かが実際に存在していた頃。

大鞠家の人々を中心に、時代が少しずつ流れ、やがて第二次世界大戦へ突入していき終戦を迎えるまでが書かれています。
大パノラマを見たあと行方不明になった坊ちゃんの謎、結局大パノラマてなんですかね?でも人々をワクワクさせたもので間違い無いんだろうな。
モダンな服装の名(迷)探偵の登場に、そろそろ事件は終わったかな?と思ったらまた事件、そして事件のオンパレード。
そして事件の謎は解けぬまま、大阪大空襲が起きます。

かなり長編なのですが途中の伏線は分かりやすく回収され、ホッとします。だいたい伏線回収できずに終わるタイプなので私、、。
華々しい商家・大鞠家が没落していく様は読んでいて切ないですが、その中でも大阪弁の愛が溢れる感じに救われます。

ぜひ読んでみてください!

#読書感想文 #おすすめ本#おすすめ推理小説#ミステリー小説が好き

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?