やっぱり、気になるの。
駐車場のそばを通りかかると、雑草が増えた気がする。あなたの車が停まっていた空間にね。
バスを降りて歩いていた私と、車から降りてきたあなたが、車の前でバッタリ会って、一緒に帰ったことがあったよね。
あの時、実は、ミラー越しに私の姿が見えて、少し待っていてくれたんじゃないの? そんな気がした。
帰りのバスがちょうど、あなたの車庫入れ時刻に間に合いそうな感じだな……と期待したら、本当に車の前で会えた。
学校や会社の帰り道、偶然好きな人に会って、途中まででも一緒に帰る時のような気分だったよ。
途中までじゃなく、同じ家に帰って、一緒に夕食を作れるというのが、とても嬉しかった。
おかずはいつも相談して決めて、分担や共同作業で作っていたよね。私の理想だった。
車一台分の空間に、いくつもの思い出があるの。
きっと、しばらくはまだ、通りかかるたびに、思い出のシーンを心の中で再現するよ。
笑顔で迎えてくれたあのシーンをね。
あの時は、私も笑顔だったよね?
有料記事は、note IDがなくても、ご購入いただける設定をしています。 無料記事に対するサポートもお待ちしています♪ note指定の決済手段がない方は、ご連絡願います。