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無理やり席を譲られたくはないな……。

 昨年の夏頃から、ご年配の方にヘルプマークの入手方法を知りたいと、声をかけられる機会が増えました。中には、お身内のために質問をした方もいらっしゃることでしょう。
 ヘルプマークの存在や意味が、ご年配の皆さんにも浸透していっているのは、良いことです。

 でも、それは行き過ぎている、と感じたお話もあります。
 「そのマークで席を譲ってもらったことがある?」と、ご年配の方に聞かれた時のことです。
 「まだありません。」とお答えすると、我が意を得たりとばかりに、得意満面で注意喚起活動のお話をされました。
 「譲らないでしょう? 私、そのマークを気をつけて見てるんだけどね。誰も譲らないから、譲ってあげなさいって言ったことがあるの。でも、自主的にじゃなくて人に言われて譲ってくれるのは嫌だって言って、座らせてあげたかった人が座らなかったわ。」
 それに対しては「色んな考え方の人が居ますからね。それに、座りたい事情があってもヘルプマークをつけていない人達も居ますよ。」という返事にとどめました。「無理やり立たせた人にも座りたい事情があったかもしれませんよ……?」と、やんわりと、伝えたつもりです。
 お話の前半で、自己満足の正義感を振りかざしている印象を持ったので、決してその行為を誉めまいと思ったのです。

 「立っている人が多い時は、マーク自体が目に入りにくい(※)から、諦めています。優先席に近づくこともできないくらい混雑する時間帯もありますし、お勤め帰りの皆さんは、お疲れでしょうしね。でも、『先に乗って』と順番を譲ってもらえたり、優先席に行きやすいように通路を開けてもらえたり、エレベーターの扉を開けて待っていてもらえたりはします。」と、一定の配慮を感じる場面があるのはお伝えしました。

 ヘルプマーク利用者の一人として、席を譲ることを他人に強要するのは、やめてもらいたいです。そんなことをされたら、気まずいですよね? 席を譲らされた人にも、どういう事情があるのか、わかりませんし……。
 
 ヘルプマークの存在や意味を知らない皆さんに、知識の普及をして下さるだけに、とどめていただきたい。知った上でどう行動するかは、その人次第です。座らないとつらい健康事情があっても、あえてヘルプマークはつけないという考え方の方や、まだ入手できていない方もいらっしゃいますからね。

 勤め人でないなら、できるだけラッシュアワーを避けて交通機関を利用するのが一番です。元々空いている席に座るだけなので、譲ってもらう必要がありません。気を使われない気楽さがあります。それでも、一定の配慮をしてもらえる場面はあるので、知識の普及は進んでいるのだと感じます。


 ヘルプマークのつけ方や入手方法を知りたい方は、岩代ゆいさんのnoteを読んでみて下さいね。

 このnoteを書こうと思った時、偶然、岩代ゆいさんがヘルプマークについて書かれていたので、いいパスを受け取れた気がしています。


※大都市部のラッシュアワーや大規模イベント開催時は、席の前に既に人が立っていたり、通路も一杯だったりして、乗り込んだ扉付近から身動きできないことが多いです。その状況では、ヘルプマークをつけているかどうか、見えません。話しかけてきた方は、ラッシュアワーなどの状況をご存知ないかもしれません。

 

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