1 GPT-4oに解かせた問題
今回解かせたのは、東京大学令和6(2024)年度第2次学力試験数学(文科)第1問です。
2 解かせた結果の概要
・(1)について
1回目 不正解
↓
間違いの部分をチャットで指摘後、正解
・(2)について
1回目 正解
・(3)について
途中まで正解。しかし、一般性が欠けていた。
↓
一般性が欠けていることをチャットで指摘
↓
概ね正解に近づく
↓
関数の増減を確かめる必要性をチャットで指摘
↓
正解と思われる
3 各問の詳細
・(1)について
以下の内容が、最初にGPTが回答したものです。
この回答は、上述した通り間違っています。
ただし、接線の条件と照らし合わせて、自分の回答が間違っていると判断できていることは注目すべきことでしょう。要は、回答について吟味できるわけです。
最初の回答で正しい答えにたどり着けなかったので、その理由をチャットで次のように指摘しました。
すると、次のような回答をくれました。
正しい答えまでたどり着いています。
ただ、$${c}$$の値の中に$${/sinθ}$$と$${s}$$が混在してしまっているところだけが残念でした。
・(2)について
以下のような回答を最初からできました。
これは正解です。
これは、かなりすごいのではないでしょうか。
・(3)について
最初に次のような回答を得ました。
この回答は、次の箇所より前に関しては正しいです。
不等式の評価をするときに、具体的な値を代入して、その不等式の正しさを評価しました。
しかしそれでは、一般性が欠けています。
なので、次のように指摘しました。
すると、次のような回答を得ました。
解析的に証明しようとしています。
これは、人間がとる手段と同じです。
ただ、増減表を作って、単調に増加・減少する範囲の言及が不足しているため、次のことを指示しました。
4 おわりに
今回問題を解かせてみて、解の吟味ができたことには驚きました。
証明の一般性については、まだ課題がありますが、指摘するとある程度できるので、まだまだ進化の可能性はありますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!