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【自由研究】ペットボトルキャップで数学してみた(和)<後編>
こんにちは!!
閲覧いただき、ありがとうございます。
前回までの記事では、
$${1+2+3+・・・+n}$$
$${=\frac{1}{2}n(n+1)}$$
$${1^2+2^2+3^2+・・・+n^2}$$
$${=\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)}$$
になることを、ペットボトルキャップを使って示せました。
前回までの記事↓↓
今回は、
$${1^3+2^3+3^3+・・・+n^3}$$の公式を導きます。
最後まで読んでいただけると、嬉しいです。
よろしくお願いします。
1 前編・中編で分かったこと
$${2^2、3^2}$$などは、正方形の面積で表すことができた。
公式を導くときは、上手く図形を作ればよい。
このことを念頭に置いて、今回も公式を作っていきます。
2 2^3や3^3はどうやってペットボトルキャップで表現する?
$${2^2、3^2}$$は、正方形の面積で表すことができたのであれば、$${2^3、3^3}$$は、立方体の体積で表すことができそうですね。
つまり、図1のように表現するようにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1691051974897-Cg3eUYdpdR.png?width=1200)
3 1^3+2^3+3^3+・・・n^3=??
・ 1^3+2^3=
$${1^3+2^3}$$は、ペットボトルキャップで、このように表現することとします。
![](https://assets.st-note.com/img/1691052250001-K8LNCt2uey.jpg?width=1200)
では、ペットボトルキャップを積み重ねて、$${1^3+2^3}$$を効率よく求めていきます。
まず、図2の組み合わせを4つ用意して、一番上のキャップ($${1^3}$$)を移動させる。(図3)
![](https://assets.st-note.com/img/1691117312858-ufzitDNheU.png?width=1200)
次に、図3の①の上に②を積み重ねる。(図4)
![](https://assets.st-note.com/img/1691117586592-jtH0qLVeI9.jpg?width=1200)
次に、図4の立体の上に図3の③を積み重ねる。(図5)
![](https://assets.st-note.com/img/1691117686852-ewM0S0Pxm7.jpg?width=1200)
最後に、図5の立体の上に図3の④を積み重ねる。
![](https://assets.st-note.com/img/1691118013410-kxd5Py3KWb.png?width=1200)
4種類の立体を積み上げると直方体ができました。
底面のキャップの個数は、図6の上から見た図より4個、高さは横から見た図より9個だから、この直方体にあるキャップの個数は、
$${4×9=36}$$個。
4種類の立体を積み上げたから、
$${1^3+2^3=36÷4=9}$$(個)
です。
・ 1^3+2^3+3^3=??
$${1^3+2^3+3^3}$$は、ペットボトルキャップで、このように表現することとします。
![](https://assets.st-note.com/img/1691358983085-3DOWZijlWJ.png?width=1200)
では、$${1^3+2^3}$$と同じように、図7の$${1^3、2^3}$$の部分をずらしたものを4種類準備します。
![](https://assets.st-note.com/img/1691371114043-0FaU67PS21.png?width=1200)
図8の①の上に②を積み重ねます。
![](https://assets.st-note.com/img/1691371282906-GSmqClfxFb.jpg?width=1200)
次に、図9の立体の上に図8の③を積み重ねる。
![](https://assets.st-note.com/img/1691371542865-dEi3ONcfsP.png?width=1200)
最後に、図10の立体に図8の④の立体を積み重ねます。
ですが、下の図11の通り、出来上がる立体のキャップの個数が異なってしまい、$${1^3+2^3}$$のときのように、直方体はできません。
これでは公式を導くことはできません。
失敗です。
![](https://assets.st-note.com/img/1691388952424-dDEWLrguy9.png?width=1200)
4 考察
なぜ直方体が出来ない(公式を導けそうにない)のか、考察してみます。
この記事の【前編】と【中編】では、それぞれ
$${1+2+3+・・・+n}$$
$${=\frac{1}{2}n(n+1)}$$・・・①
$${1^2+2^2+3^2+・・・+n^2}$$
$${=\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)}$$・・・②
の公式を導きました。
この公式の右辺を展開する(かっこをはずすと、)
①は
$${\frac{1}{2}n^2+\frac{1}{2}n}$$
②は
$${\frac{1}{3}n^3+\frac{1}{2}n^2+\frac{1}{6}n}$$
です。
①は二次式、②は三次式ということがわかります。
また、①の公式を導くときは長方形(二次元)、②の公式を導くときは三角柱(三次元)を利用しました。
つまり、①は面積、②は体積を表しているという見方もできます。
では、
$${1^3+2^3+3^3+・・・+n^3}$$
の公式を導くには、どんな図形が必要なのか。
そう、四次元の図形が必要だといえそうです。
でも、四次元の図形をペットボトルキャップで表現するのは難しいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1691440687557-lG68SY2HNX.png?width=1200)
つまり、ペットボトルキャップで公式を導くのは、
$${1^2+2^2+3^2+・・・+n^2}$$
$${=\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)}$$
が限界のようです。
もし、
$${1^3+2^3+3^3+・・・+n^3}$$
の方法を見つけたら、TwitterでDMください(笑)
5 おわりに
今回、三編に分けるという、とても長ーい記事を書いてしまいました。
この後編の「5 おわりに」を読んでいただけている方は、とても忍耐強いお方です。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!!
これからもペットボトルキャップや段ボールなど、不要だと思うものを活用して数学ができないか考えていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
![](https://assets.st-note.com/img/1691440228064-TIL1msCVLr.jpg?width=1200)
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