二次方程式と出会った生徒に考えてほしいこと
1 方程式とは
方程式とは、等式の1つです。
等式の中に未知数(たとえば$${x}$$)が含まれるものです。
例えば
$${2x+3=1 , -3x-2=4}$$
この方程式が成り立つ$${x}$$の値を求めることを方程式を解くといいます。
例
$${2x+3=1}$$
$${2x=1-3}$$
$${2x=-2}$$
$${x=-1}$$
2 二次方程式との出会い
生徒たちの二次方程式との出会いは、中学3年生です。
2次方程式と出会うまでに、1次方程式と連立方程式を学習しています。
3 方程式の特徴の見方
1次方程式や連立方程式を学習したときに、生徒には2つの方程式のちがいを、「式の形」「解き方」「解の個数」の3つの視点でとらえてほしいです。そして、共通点と相違点で見ることが大切です。
・式の形
式の形は、下の図に示す通り、一次方程式と連立方程式の違いは明らかです。
共通点は、どちらも一次式であるというところです。
・解き方
一次方程式の解き方は、次の通りです。
一次方程式では、等式の性質を使って解きます。
連立方程式の解き方は次の通りです。
上の解き方で、①の両辺から②の両辺を引くというのは、加減法といわれる方法ですね。他にも代入法があります。
解き方の共通点は、等式の性質を使って文字の値を求めるところです。
解き方の相違点は、代入するという過程があるというところです。
・解の個数
解の個数は、どちらも1つです。
連立方程式では、「無数の解」や「解が存在しない」というパターンも存在しますが、これは高校で学習する内容なので、ここでは考察する内容から除外しています。
4 二次方程式の特徴
・式の形
二次方程式は、$${ax^2+bx+c=0}$$という形です。
一次方程式や連立方程式との違いは、次数が2の項があるというところです。
・解き方
二次方程式の解き方には因数分解するパターンもありますが、それができない場合もあります。
一般的な二次方程式を解くときには、解の公式を活用します。
この公式を導くには、等式の性質を使います。これは共通点です。
相違点は、平方根を考えるということです。
・解の個数
解の個数は、2個です。その根拠は、解の公式から明らかです。
これが相違点です。
おわりに
中学の3年間、各学年で新しい方程式と生徒たちは出会います。
そのときに記事で書いた3つの視点をもって考察できる生徒に育てたいと考えています。
入試を解ければいい、正解できればいい、という考えになってしまいがちですが、レポートにまとめさせるなど、方法を工夫していきたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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