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【推し本⑤】グッド・バイ(前編)

 こんにちは。
 ご覧いただき、ありがとうございます!!
 さて、今回の記事では太宰治の「グッド・バイ」を読了したので、読んでみた感想を書きたいと思います。
 短編集なので、その中からいくつか抜粋して感想を書きます。
 最後まで読んでいただけると、うれしいです☺️


1 グッド・バイとは

 本の紹介文から引用します。

 被災・疎開の極限状況から敗戦という未曽有の経験の中で、我が身を燃焼させつつ書きのこした後期作品16編。
 太宰最後の境地をかいま見させる未完の絶筆『グッド・バイ』をはじめ、時代の転換に触発された痛切なる告白『苦悩の年鑑』『十五年間』、戦前戦中と毫も変らない戦後の現実、どうにもならぬ日本人への絶望を吐露した2戯曲『冬の花火』『春の枯葉』ほか『饗応夫人』『眉山』など。

「グッド・バイ」紹介文

2 苦悩の年鑑

 私には思想なんてものはありませんよ。すき、きらいだけですよ。

「グッド・バイ」太宰治

 その理由は、思想家が伝える思想発展の回想録にはドラマチックな展開が用意されているが、それはこじつけが多いから、だそうです。

 私はサロン思想を嫌悪した

「グッド・バイ」太宰治

 サロンを知識の淫売店とも言っています。サロンに通い、知識をもった気でいる半可通を量産しているということです。

 このサロン思想の悪影響って、現代人にも言えますよね。

 YouTubeやネットの記事を見て、そこに書いてあるコメントを見て、それを他の人に自分の意見のように伝える。そんな半可通が多くなっているような気がします。

 また、思想に執着しすぎるのも危険ですよね。その思想が素晴らしいと思い、色々なことに当てはめてみるのはいいと思いますが、本来の意味を捻じ曲げてしまって何に対しても当てはめてしまう。これは、思想をもつことの弊害じゃないかな。。。

3 男女同権

 これはタイトルにいい意味でだまされました。
 この作品が書かれた時代は、戦争が終わり、不当に扱われていた女性も男性と同じ権利をもち、対等な関係になり始めているときだから、そんな中の女性たちについて書くのかな~と思って読んでみるとと、その逆!!!

 女性からとてもひどいことをされてきた主人公にとって、ようやく同権となり、遠慮なく悪口を言える、訴えることができる

「グッド・バイ」太宰治

 これは、女性に苦労した太宰治が書いた文章だから、ニヤッとしてしまいました笑

 では、次は後編でまたお会いしましょう♪
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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