気管支喘息について①


初めに

「喘息」って皆さん一度は聞いたことがあると思います。
どんなイメージでしょうか。
「咳がたくさん出る病気」みたいな感じでしょうか。
それとも「息苦しい感じになる病気」でしょうか
喘息に関しては1回の投稿では話しきれないので、まずはどんな病気かということについて今回は話していこうと思います。

喘息とは

早速ですが、喘息とはどういう病気かというと
「気道の慢性炎症により、咳嗽、喘鳴、呼吸困難を繰り返す病気」と定義されています。
どういうこと!?と思うと思います。笑
ちゃんと説明していきます。
先に後半から説明します。
・咳嗽:咳のこと
・喘鳴:喘息の時に聞こえる特徴的な音のこと「ぜえぜえ」と言われるやつです
これらを繰り返す病気と言われています。
逆に言うと、繰り返さなければ、つまり1回だけであれば喘息ではないと言うことです。
そして前半部分ですが、喘息というのは常にジワジワ気管支(=空気の通り道)に炎症が起きている病気だということが最近わかってきたんです。まとめると
「喘息とは、空気の通り道に炎症がジワジワ起こることで咳とかぜえぜえを繰り返す病気」のことです。

診断の難しさ

先にも書きましたが、喘息は上のような症状を繰り返す病気です。
逆にいうと、繰り返していない状態、つまり初めてぜえぜえした時は、必ずしも喘息とは言わないわけです。これから繰り返すかどうかは誰にもわからないので。
ここが喘息の難しいところで、よく「喘息っぽいね」と言われることもあるかもしれません。「っぽい」ってなんだよって思うかもですが、特に初めての発作のときは分からないからこういう言い方しかできないことが往々にしてあるんです。
(逆に、何回もやっているのに「喘息っぽいね」で済まされている場合は注意が必要です。「喘息です」と伝えたらショックだろうから言うのはやめておこう、と考えている医師もいますが、きちんと正確な診断を伝えることも我々も仕事ですので。)
なので、喘息っぽいと思って受診した際は
・これまで同じようにぜえぜえしたことがあるか
・アレルギー体質か:食べ物や薬のアレルギー、アトピーがあるか
・家族に喘息持ちの方がいるか
この辺りを教えていただけるとより正確な診断ができます。

ぜえぜえが起こるきっかけ

これは色々あります。
・天気:梅雨や台風の時期だったり、花粉の時期だったり、寒暖差だったり
・風邪
・アレルギー
・タバコ:電子タバコ含む
など、人それぞれです。我が子が喘息と診断されたらタバコはやめましょう(そもそも子育て中にタバコはやめた方がいいですが)。

我が子が喘息と診断されたら

確かに、病気を診断されるのは残念なことかもしれません。
でも、これまでに出たぜえぜえの症状が軽くなると思えば悪いことでは全然ないと思います。
喘息って上で書いたように「ジワジワ炎症が起きている」ので、気管支などが育ちにくくなってしまうことがあるんです。
そうすると、大人になっても喘息持ちの状態になってしまうんです。
それを食い止めるために、予防の治療があります。
治療については別の機会にお話ししますが、この予防が喘息では一番大事です。
大人になって「あのとき小児喘息で大変だったな」と言えるようにしっかり治療をしていきましょう!

ゆう

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