私だけ?家にいるのに『帰りたい』
最初にお話しておくと
私の生い立ちは至って普通。
むしろちょっと恵まれていたのでは無いかな。
幼い頃に親が離婚して、とかそんなことも無く
兄弟もいて何不自由なく育った。
やりたい習い事は全てやらせて貰えたし
我慢を強いられた記憶もない。
しかし、私にはたまに訪れるある感情があって非常に困っていた。
とてつもなく家に帰りたくなるのだ。
なぜ困るのか
だって家にいるのに、家族がみんな揃って家にいるのに、家に帰りたくなるんだもの。
この感情は私が覚えている限りでは
小学校低学年の頃には既に訪れていたと思う。
当時の私は、本当にせつない気持ちになってどうしてら良いのか分からなくて家族に内緒でポロリと涙を流したこともあった。
そう、この感情のことを私は家族に話してはいけないような気がしていて言えなかった。
突然押し寄せる切なさ。胸がキューっとなる。
外に居るのなら家に帰れば気持ちは落ち着くのだろうけど、困ったことに自分はもう既に家に居る。
どうしたらこの切なさ·寂しさから逃げられるのか。
確か高校卒業くらいまでこの謎のホームシックは続いていたと記憶する。
今はもうこの気持ちに襲われることはなくなった。
正直今になってもその感情がなぜ湧いていたのか分からない。けど、思春期という多感な時期に起こる成長の過程なのかな。なんて思っている。
家に居るのに、どこかに帰りたくなるという事は
自分の家に居場所がないと感じていたのかな。
あくまで推測でしかないし、家に居場所がないなんて思っていなかったけど潜在的にそう思っていたのか。
大人になってから母親にだけ話してみたことがあるが、『何それ~家にみんないるのにホームシック?なんか家族としては子供が家にいて悲しい思いしてるなんて切ないわァ』と言われた。
当時言わなくて正解だったな、って思った。
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