人前で話す事を極端に苦手とする人間が自分を変える為に踏み込んだ世界

前の記事で記した通り、私は人前で話す事が苦手だ。
人前で話す事を極端に苦手とする人間の話

しかし、高校卒業後の進路を考え始めた時に私に初めてのターニングポイントが訪れた。

正直、勉強も得意ではなかった。
大学へ行くのが一般的だと分かりつつも、特にやりたいことも無く行きたい大学もなかった。

そんな時に1人の友人が、気になる学校があるんだけど一緒にオープンキャンパスについて来てくれないか。と誘ってきた。

そこはアメリカの大学の日本校だった。
2年間日本校で基本的な英語と少々のアカデミックな勉強をして日本校を卒業出来たら、残りの2年は渡米してアメリカにある本校へ留学できるという学校だった。

英語喋れたらいいな。
くらいにしか思っていなかった私だったけど
断る理由もないので友人とオープンキャンパスへ行ってみた。

そこで出会った在校生達のカッコイイこと!

みなが夢を持って、その夢に向かって日々死に物狂いで課題をこなし『マジで寝る間もないくらい大変だよ!』と超絶キラッキラの笑顔で教えてくれた。

みんな凄く自信に溢れているように見えた。
眩しい。
羨ましい。

人前で話すことが苦手で、恥ずかしい…
なんて言っている私とは無縁な世界。

もしこの世界に飛び込んだら私はどうなるのだろう。

もう荒療治だよな。

私はこの学校で自分を変える為にもみくちゃにされてみる事にした。

入試に必要な教科は小論文のみ。
幸い子供の時から活字好きだった私は文章を書くことが苦ではなかったので予備校なんか行かなくても合格出来た。

いざ新生活が始まってみるとその忙しさは想像を遥かに超えていた。
とにかく課題が毎日山のよう。
授業が終わってからも5時間は学校に残ってクラスメイトと課題をこなし、帰宅してから来週提出しなきゃいけないブックレポートのための本を読む(もちろん洋書)

高校時代の友人達がやれサークルだ、やれ彼氏だ、やれ飲み会だ、と騒いでいる中、クラスメイトと励まし合いながら机にかじりついていた。

正直課題に追われている感覚は、不思議と心地よかった。全ての学びが身になっているのを実感出来ていたから。しかしどうしても人前で話すことに関しては苦手意識は拭えなかった。

1度心が折れかけた出来事があった。

入学して半年が経ったころ、とある英国人教師がクラス全員を立たせた。

『このクラスのみんなの顔と名前を覚えたかどうかテストさせて!』

との事。

クラスの中で発言数の多い、積極的な生徒達は当然先生に名前を覚えられて、すぐに着席することが出来た。どんどん先生に名前を言い当ててもらって座っていくクラスメイト達。

嫌な予感しかしない。

残り立っている人数がどんどん減っていき…
はい、私最後の一人に残りました。
そらそうよね。
授業中積極的に発言もしなければ、授業外で先生と雑談もしたことない。何もアピールできてないんだもの。

30人近いクラスの中で1人立たされる私。

『えーっ…あなた本当に私のクラス!?笑』

クラスメイト苦笑。

『もうあなたに関しては考えても分からないわ!名前を教えて?』

『yuyuです。』

『……yuyu。OK、座って。』

絶対知らなかったよね。
『あー!そうだったわね!』ともならないよね。初めて聞いたよね。

入学して半年、本気で学校辞めようかな。って思った出来事だった。

果たして私はこの学校にいていいのだろうか。
この一件で私はそこまで考えてしまった。

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