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人前で話す事を極端に苦手とする人間の話

昔から自分の意見を求められるのが怖い。
人前で自分の意見を話すことがとにかく苦手だ。

物心着いた時から人目ばかり気にして生きてきた。
『間違えたら恥ずかしい、失敗したら恥ずかしい、批判されたら恥ずかしい』
この感情のせいで私は人生どれだけ無駄にしてきただろう。

幼稚園に入る前私は親子リトミック教室に通っていた。毎回始まりのお歌を歌った後に先生を中心に親と子が円になり、円の真ん中にいる先生が子供達一人一人の名前を呼びながらボールをコロコロ転がしてくる。名前を呼ばれた子は『はーい!』とお返事をしながらボールをキャッチして再び先生に転がさないといけない。

1年間この教室に通っていたが、私は1度も返事をしたことは無かった。
母親が後で『ほらyuyuちゃん、はーい!は?』と毎回促すも決まって私は無言のまま先生にボールを返した。
私は人前で声を出すのが怖かったのだ。
みんなに声を聞かれるのが、その時だけでもみんなの視線が自分に向くのがとてつもなく不快だった。

一緒に通っていたお友達が必要以上の大声で返事をしている様を見て『なんでそんな大声が出せるのか』と幼心に自分とは全く違うタイプのお友達が不思議でならなかった。

小学校に通い始めて最初の三者面談。
担任の先生が母親に言った
『yuyuちゃんはね、答え分かってるのに手を挙げてくれないんですよ。』

母が私に『えっそうなの?なんで手を挙げないの?』と聞いて私は
『だって、手を挙げたら先生私の事指すでしょ?だから。』と、答えた。

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指名されたくないんだもの。
人前で声出したくないんだもの。
しかも自分の答えが100%正解である保証もなく人前で答えられないよ。
間違えたら恥ずかしいじゃん。

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それが当時6歳の私の心の声。
幼すぎて上手く伝えられなかった。
でも大人達は、まさかまだ6歳の子供がそんな事まで考えているなんて思いもしなかったんだろう。

『え?何言ってんのよ、ちゃんと分かってるなら手を挙げないと!』の一言でその場は片付けられた。

今思うと私には【子供らしさ】というものが備わっていなかったように思える。
後先考えずに本能の赴くままに突っ走る、あの子供特有の無双モードが私には備わっていなかったと思う。

故に、非常に育てにくい子供だったと母親にはよく言われた。

幼稚園児の時にデパートで迷子になった。
お母さんがいない…物凄い恐怖と不安で頭が真っ白になったのを覚えている。けど、私は泣けなかった。
【あの子迷子だ】と周囲の人に思われるのが恥ずかしくて。

私と同じような気質の人は世の中にどれくらい居るんだろう。とにかく生きにくいんだわこの性格。

毎朝の点呼の時ですら、自分が名前を呼ばれる5人前から緊張して手汗をかくほど。

本当に毎日学校に行くのが辛くて、毎朝『大地震でも起きて学校行かなくてもよくなれば良いのに』と良からぬ願望を抱いていた。

誤解がないように記しておくが、対人関係は特に問題もなく友人も沢山いた。私が苦手とするのは人前で何かをすることだけだ。

何なら、人目を極端に気にする私は他人の嫌がるようなことは絶対にしないので【良い人】で通っていた。
その代わり私自身はめちゃくちゃ周囲に気を配るので、神経すり減らしてたけども。

誰も私のことなんて気にもしてないのに勝手に神経すり減らして生きる事に疲れている私。
人生無駄にしてんな。
もっと自分本位に楽しめたらな。

そう思ったのが高校3年生の時。
その時から少しづつ自分を変えるべく行動し始めたのだった。

詳しく何をしたかはまた後日。

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