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法政大学経営学部三年時編入合格体験記・ロードマップ(+志望校選び)

はじめに

こんばんは。
なんと2024年8月にして、こちらの記事を公開していなかったことに気づき、今更ながら公開します(作成日は2022年の12月とかだと思います。)

今回は「法政大学三年次編入合格体験記」と称して、三年次編入合格に向けて動き出した2022年1月から本番の2022年11月13日までの約11ヶ月について話していこうと思います。多分かなり長くなりますので、ご容赦ください。

1月:志望校選び

「新年あけおめ」と同時に、三年次編入合格に向けて動き出した私でしたが、まずやらなければいけないこととして「志望校選び」がありました。二年次はほとんどの大学が行っておらず「二年次 経営学部」ってことで法政大学を選びましたが、三年次編入はさまざまな大学が門戸を開いており、たくさんの選択肢がありました。経済経営分野の編入志望者が目指すとことして、京都や神戸、大阪、東北、名古屋といった旧帝レベルの大学から地方国公立大学やMARCHや関関同立といった中堅私立大学などさまざまあります。

私はこの時、すでに旧帝レベルの大学への三年次編入を目指し、英語に全振りしてきた方々を大きく英語で差(すでに800や900が多数)を開かれており、今からTOEICをはじめても到底追いつかないだろうと考えました。

また、マーケティングを専攻したいと考えた時、マーケティングに強い大学は自ずと絞られ、最上位校だと「神戸大学」や私立大学だと「法政大学」や「駒澤大学」、「同志社大学」などが選択肢として挙がりました。(調べれば他にも様々あると思います。)

しかし神戸大を目指されている方々のTOEICはすでに800、900が多数で低くても700後半といった感じでした。「やはり今からじゃ難しいだろう」という決断に至り、加えて、二年次で受けた「法政大学」は編入の志望動機が明確になった上で目指したいと思えた大学であったこと、レベルも上位校に比べれば落ちるという判断のもと、三年次編入でも第一志望を「法政大学経営学部」としました。

次に併願校を決めることにしました。一番重要視したい軸は「マーケティングを専攻できる大学」としていましたが、経済学部ほど豊富にあるわけではないため、次の軸として「学費が抑えられ、経営学が学べる国公立大学」としました。やはり現在通っている大学が私立であったため、たとえマーケティングが専攻できずとも、「学費が安くなる」、「国公立ブランド」、そして「少なくとも経営学は学べる」とメリットは多くあったため、これを次の軸に据えました。

その結果決まった併願校は以下の通りです。

・駒澤大学経営学部
・山形大学人文社会科学部
・静岡大学人文社会科学部経済学科

以上の第一志望の法政大学に加え、駒澤、山形、静岡の計4校を受験することに決めました。
各大学をどのようにして決めたかについてそれぞれ説明していきます。

法政大学経営学部市場経営学科

法政大学を第一志望校とした理由は以下の3つです。
1、マーケティングを専攻したい
→市場経営学科ではマーケティングに関するさまざまな講義、ゼミがある
2、二年次の経験を活かせる
→TOEFLや受験会場の雰囲気など
3、MARCHブランド
→ここまでいかにもな理由を出しといてあれですが、これも一つの理由としてありました

やはり、一番重要視したい軸である「マーケティングを専攻できる」という点です。(さっきも言いましたが)
加えて、就活を考えた時に安易な考えですが「MARCHブランド」を持っておいて損はしないとも考えました。

駒澤大学経営学部市場戦略学科


併願校に選んだ理由は以下のとおりです。
1、マーケティングを専攻したい
→自分の一番重要視した軸に合っている
2、法政大学の滑り止めとして
→法政に比べて、レベルは落ちるため、滑り止めとして最適だと考えました

駒澤も「マーケティングを専攻したい」という軸に合っていたため併願校としました。また、滑り止めとしての意味もありました。

山形大学人文社会科学部


志望理由は以下のとおりです。
1、マーケティングのゼミがある
→マーケティングが専門にできるほどの講義がないものの、、
2、経済学も学べるため
→幅広く学ぶのもありかなと思っていた
3、住んでいる地域から割と近かった
4、R5編入試験から試験が面接と志望理由書のみだった
4、国公立ブランド

山形大学はマーケティング専攻とはいきませんが、経営学や経済学が幅広く学べる+住んでいる地域から近いという理由で併願校にしました。
また、試験が志望理由書と面接(口頭試問含む)だけであったため、滑り止め程度で考えていました。

静岡大学人文社会科学部


志望理由は以下のとおりです。
1、マーケティングのゼミがある
→専門にできるほど講義はないが、、
2、経済学が学べる
→どちらかというと経済学がメイン
3、TOEICが700点で満点扱い
→英語が苦手+TOEICを勉強したことのない自分でも600はいけそうと
 思っていた
4、国公立ブランド
5、知り合いが通っている
→どうでもいいです笑

静岡大学も基本的には山大の志望理由と大差はありません。試験が経済学とTOEICと志望理由書のみであったため、経済学さえどうにかできれば希望があると思っていました。

という感じで志望校を4つピックアップしました。
しかしながら、駒澤大学は試験日が法政大学と被り、静岡大学は募集要項と取り寄せを勘違いで忘れた結果、最終的に受験できたのは、法政大学と山形大学の2校のみでした。

ネット出願やホームページからの募集要項印刷が当たり前と思っていましたが、静岡大学はホームページからの募集要項からでは出願できず、取り寄せる必要があったことを出願開始日に気付き、普通に間に合いませんでした。皆さんは気をつけてください。


1月から5月:TOEFL対策+TOEIC対策

まず第一志望の法政大学に出願するためにはTOEFLかIELTSのスコアが必要でした。二年次編入のために初めてうけたTOEFLは「36」というありえないスコアを叩き出し、TOEFL恐怖症を発症していた私は「なぜこんな低スコアを叩き出したのか」と「法政大学に合格するにはどの程度のスコアが必要なのか」という2点について考えました。
前者については、「リスニングが全くできない」「TOEFL用の単語を知らない」の2つが原因だと結論づけました。

リスニングに関しては中高と全くできず、共通テストでは33点(100点中)という恐怖の点数を出しました。(一応リーディングは80点でした。)

TOEFLに関して言えばリスニングはもちろん、スピーキングとライティングでもリスニング能力が求められます。そのため最低限スピーキングセクションとライティングセクションの部分のリスニングはできるようになろうと決めました。

後者の「TOEFL用の単語を知らない」ですが、TOEFLは高校英語やTOEICとは異なったアカデミックな英単語が頻出であったため、TOEFL専用の英単語を覚える必要がありました。

この分析をもとに、必要な参考書を購入し、スコア60を目標にして学習に取り組みました。1月から2月は「単語」に力を入れて、アカデミックな単語のボキャブラリーを増やすことに注力しました。単語さえあればリーディングはそこそこいけると考えていました。ある程度単語が入ったあとは、リーディング・リスニング用の参考書とライティング・スピーキング用の参考書をそれぞれ用いて5月の試験日まで学習を続けました。

目標には届かず、しかし許容範囲内

5月の試験の結果は上記のとおりです。
「52」。目標の「60」には届きませんでした。やはりリスニングは全くダメでした。
しかし、この数字でも勝負できると考えていました。
理由としては、「法政合格者の方に聞いたところTOEFL50点台でも合格者がいる」ということと、「某予備校の説明会で聞いたところ昨年京都大でTOEFL47点で合格した人がおり、スコアに下限を設けていないところはスコアをあまり見ていないことが多い」と話されていたからです。
この二つの話から「このスコアでも大丈夫、あとは専門科目で!」と考え、きっぱりと専門科目に移ることができました。

しかしながらこのスコアの低さは英語が苦手だったことだけが理由ではなく、TOEIC学習も並行していたことも原因であったと考えています。
⚠️並行での学習はまじでやめた方がいいです。

ここからはTOEICについて話しますが、静岡大学を受験するために最低限600は必要だと考え、約2ヶ月(TOEFLと並行)の期間学習を行いました。

1ヶ月勉強→初受験→1ヶ月勉強→2回目の受験という感じです。

1回目のスコアは「610」、2回目のスコアは「670」でした。
一応目標としていた600越えは行けたのでよかったです。

「もし600〜700が最低限必要なんだ!」という方がいれば、使うべき参考書は以下の3つです。

・TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ
・1駅1題 TOEIC L&R TEST 文法特急
・公式TOEIC Listening & Reading(最新版がいい)


自分は英語できない方の人間なので英語についての勉強法を詳しく話すことはできませんが、とりあえず「金フレ」と「文法特急」をひたすら回して暗記し、公式問題集で形式になれれば、「600」はいけると思います。

なんやかんやで英語学習は終了です。ここでも並行で学習を進めるという後悔ポイントがありました。。。

6月〜8月:経済学対策

この時の私は経済学を一切勉強したことのない完全初学者でした。
まず、法政大学の過去問を2、3年分みてみると、ミクロとマクロからそれぞれ出されているということがわかりました。そこで完全初学者であった自分はミクロに全振りすることを決意しました。(単純にミクロの方ができる気がしたから選択しただけです。)
「おまえ頭狂ってるん?」という声が聞こえてきそうですが、ミクロマクロの両方を高い水準に持っていくことが難しそうと思い、片方だけならある程度の水準まで持っていけそうと考えたからです。(正直リスクのある決断でしたが、戦略勝ちといったところでしょうか、、笑)

そこから私がまず初めに使った参考書は「落ちこぼれでもわかるミクロ経済学の本」でした。これはまず経済学用語を全く知らなかったので、用語の意味を大雑把に理解するという目的で利用しました。ここである程度用語の意味を理解した上で次に利用したのが「はじめよう経済学」というYouTubeチャンネルでした。初学者の私はかなりお世話になりました。基礎から教えてくれので、経済学部の方々にとっては物足りないと思いますが、初めて経済学を勉強される方にはちょうどいい教材ではないかと個人的に考えています。ここでミクロのさまざまな単元について理解を進めていきます。
最初の方は何回も動画を回して徹底的に基礎の理論を抑えることを意識しました。(後ほど詳しく説明しますが法政大学の経済学の問題は計算問題ではなく、記述問題がほとんどです。ほとんどというか私のみた限り計算問題はみたことがありません。)
そのため、簡単に言えば「理論を説明しろ」という問題が出されるわけなので、問題が単に解けるだけではなく、どうしてそうなるのかまで説明できるよう意識しました。

ここまでである程度基礎が固まった状態です。ここから問題集を解いたりなど、応用の時期に入ります。
ここで用いたものは、「芦谷ミクロ」とアンコウ@阪大・名大経済🌸編入さんがnoteで出版されている「経済学部編入重要問題集 ミクロ編」を利用しました。「芦谷ミクロ」は正直必要なかった気もしますが、使用した理由としては、独占や外部性についてより詳しく理解しときたかったからです。

あとは、ひたすらアンコウさんの問題集を用いて計算問題も含め、何回も解き直しました。

9月〜10月:経営学対策

経営学に関してはある程度自信を持って説明していけるかと思います。
(あくまでMARCHレベルですが、、、、)

先に使用した参考書や問題集を下に載せます。
テキスト経営学
経営学入門キーコンセプト
経済編入最短攻略シリーズ③経営学・マーケティング編(著:アンコウさん)

私が経営学の学習で使ったのはこの3つのみです。
学習する順番として、私のおすすめは①キーコンセプト→②テキスト経営学→③アンコウさんの経営学問題集 です。

まずキーコンセプトは、各経営学・マーケティング用語が見開き1ページに簡潔に書かれています。なので、まずこの一冊で基礎となる用語を暗記します。各々の用語を数百字程度、自分の言葉でまとめられるようにします。
とにかく書いて覚えましょう!!
(最後の方の会計学はやりませんでした。)

そのあとにテキスト経営学を用いて各用語をより詳しく学びます。知識を補完するイメージです。基本的にはキーコンセプトに書かれていた用語を中心テキスト経営学で改めて読み込む感じです。時間がある人はもちろん全ページ読んでおいて損はないです。
個人的にはテイラー・ファヨールの部分と経営戦略、マーケティング論はより徹底的にやり込んでください。ここら辺が出題されるとかなりの文字数が要求される感じします。

あと、マーケティング戦略や、経営戦略で出てくる戦略や手法はインターネットで「◯◯戦略 企業例」って感じで調べてもらって、企業例とともに覚えてください。結構、「事例とともに説明せよ」という出題の仕方が見られます。

この2冊を使用し、キーコンセプトに出てくる用語を自分の言葉で説明できるようになればひとまず大丈夫だと思います。
その上でアンコウさんの経営学問題集を利用し、自分の知識を確実にするとともに、聞いたことのない用語も何個か出てくると思いますので、それらも完璧に覚えます。

法政大学経営学部を受験するのであれば、この程度の学習を行えば十分だと思います。

特に10月から11月は毎日何回も用語を見て、覚え続けること(とにかく見ない期間を減らす。)が大切です。

法政大学の過去問を見て思ったこと

ここからは個人的に過去問を見て感じたことを書きます。
経済学に関しては、最初の方に書いたとおり、ミクロ経済学とマクロ経済学の両方から出題されています。(もちろんいつ変更になるかはわからないですが、、)
ミクロ経済学に関して言えば、ここ数年「独占」か「外部性」の分野からの出題が多かった。(今年は違ったのである意味説立証ならずでした。ヤマを張るという意味で独占と外部性を他の単元より学習しました。)

経営学に関しては、クセの強い問題がないイメージがあります。基礎的な経営学・マーケティングの用語の説明が求められます。(実際今年度はアンゾフの成長マトリクス(ベクトル)の説明が問われました。)

色々書いてきたけど、、、最後に

ここまで法政大学経営学部合格に向けてやってきたことについて書いてきました。なかなか全ての部分で具体的に書くことは難しかったですが、DMにて聞きたい部分について聞いてくれれば可能な限り具体的に答えます

当たり前ですが、あくまで法政大学を第一志望にした私の勉強戦略です。ところどころ賭けみたいなとこもありますが、戦略ということにさせてください。

正直、他の編入受験生に比べてめちゃくちゃ勉強したかと言われれば、そんなことはありません。(目指しているところが違うというのもありますが)
かといって予備校に通ったかと言えば通っていません。
元々頭がいいかと言われればそんなことはないし、ただのバカです。
「なぜ合格できたのか?」という問いに対して言えることは、自分の能力を過大評価せず、手の出せる範囲の大学に絞ったこと、学習戦略をある程度練ったこと、そこそこ勉強したこと、twitterを見なかったことの4つです笑

過大評価するなとは言いませんが、自分はここまでの経験から能力のない人間だと理解することができていたので背伸びせず、いけそうなところのみ受けることにしました。

学習戦略は非常に大事です。(所々ミスしましたが、)
どこの大学を併願するのか、試験科目は同じなのか、英語はどうなのかなど

勉強量は大切です。(自分が言えることではないですが、)
毎日小時間でもいいのでコツコツやりましょう。

編入勉強期間中はメンタルの強さに自信のある人以外は見ないことをお勧めします。あそこはフィクションです。情報量が多すぎて処理できずパンクする可能性があるので、惑わされないように。
(自分は実際、1月から11月の試験終了まで一切に開きませんでした。)

最後の最後に言いたいことは、


私は、今まで何一つ成し遂げられなかった人間でした。
スポーツもできないし、頭も良くない、コミュニケーション能力も長けていない、長所がまるで見当たらない

現役時もいきたい大学に行けず、色々思うことがありました。

そんななか「編入」に出会い、二年次編入に落ち、「あぁ、やっぱりなにしてもだめだなおれ」って本気で思いました。

それでもなんとか喰らい付いた結果、最後の最後に「合格」という文字を見ることができました。

なんか自分語りもここまでくると気持ち悪いですのでやめますが、「編入試験」は大きく人生を変えてくれるチャンスだと思います。

この投稿を見て、法政大学を目指している方はもちろん、それ以外の方もいるかもわかりませんが、1人でも多くの方が志望校に編入できることを心から願っております。

〈追記:2024年8月〉


本来であれば2022年内=編入試験合格直後に出す予定でした。
約2年近く経って、自分の作ったこの記事を見てみると、思いの外しっかり分析して、自分のやれる範囲での勉強はできていたなと思いました。(自画自賛)今更感がかなり強いですが、もし誰かの参考になればと思い、公開します。

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