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自分にビジョンある?

久しぶりの投稿です。

昨日、ある30代半ばの自ら中二病と称する人と初顔合わせした。彼とは出身地が同じく、オンライン上では何度も出会っており、話もしていて、いろいろと知識があって、アイデアも出せるなと思っていて興味を持っていた。

留学後、地元企業に就職、とあるIT企業でアプリのバグチェックなどをする業務についていたが、30歳になったあるとき

「俺、この仕事10年後もやっていたくない」

「でも、今の職歴で生き残っていけない」

と思ったらしく、5年で地元に戻る予定で在京の広告代理店に転職。マーケティングスキルを身に着け、アプリ会社へ再転職し、アプリ開発等のマーケティング部門にいる。5年経った今、Uターン転職探し中。現収入をスライドして探しているので地元大手企業狙い。

帰って何したいんだ?と聞いた。

「昨年4月に祖母が亡くなったのだが、コロナ禍で帰れず、半年経ってようやく線香を上げれたことから、自分の親世代が免許返納などで自由に動けなくなった時にいつでも動けるようにしたいと思った。」

なるほど、親孝行な奴だと思った。でも、あれ?自分はどう生きたいの?

「自分のスキルを活かして、稼いで、早期引退したい」

「平穏無事な生活を送りたい」

「結婚はしたいが、子どもは欲しくない」

うんうん。わかるよ。でも、それって何したいの?どうなりたいの?

「・・・・・。。。。」

まあ、とりあえず、転職しても副業出来る会社が良いんじゃない?あっちは保守的だからあまり無いかもだけど。

「Tシャツ作って売りたいんすよ。」

へ?

「これ、俺の考えたデザインなんすけど。」

・・・こういう方法もあるらしいよ。(Tシャツを実際作って売ってる友人の話をする)

起業しようとは思わないの?あっちはスタートアップ支援も盛んだし。

「○○と○○ってアイデアがあって、今まで話した人にはイケるんじゃない?って言われました。」

じゃあ、その資金貯めたら、すぐに起業したら良いんじゃない?自分で自分の時間使えるようになるし。

「でも、出来る限り働かなくていいなら働きたくないんです。」

「平穏無事な生活が送りたいってのが夢かなあ。」

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彼は、いわゆる「ゆとり世代」である。最近、その下の「さとり世代」の再就職活動中の子とも会ったし、他のゆとり・さとり世代にも会っている。彼らに夢を聞くと決まって出てくるのが、

「平穏無事な生活が送りたい」

である。

平穏無事な生活って何なんだろうか。。。辞書的意味(大辞泉)だと

平穏:[名・形動]変わったこともなく、おだやかなこと。また、そのさま。

無事:[名・形動]1 普段と変わりないこと。また、そのさま。2 過失や事故のないこと。また、そのさま。3 健康で元気なこと。つつがないこと。また、そのさま。4 なすべき事がないこと。ひまな状態。5 何もしないこと。

平穏無事な生活って、「変わったこともなく、おだやかな、普段と変わりない、事故の無い、健康で元気な、暇で何もしない・・・」生活なの?それを望んでいるの?

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平穏無事な生活。それを望むと言う彼らの言い分はごもっともだとも思う。ほとんどの人がバブル崩壊後の社会しか見ておらず、大人は働いても働いても報われず、リーマンショックだの何だのと明るい話題が少なく、少子化晩婚化が進行、貧富の差が広がるばかり。また、自然界も阪神淡路大震災、東日本大震災、地球温暖化に伴う大規模災害の多発…情報化社会によってポジ・ネガいずれの情報も瞬時に世界中を飛び回り、悲しき人間の性か、ネガ情報ほど心に残り積み重なって蓄積されていく。

バブル期。多くの先人たちは情報化社会・オートメーション化社会にすることで、より豊かな生活を人類にもたらすとたくさんの発明や工夫で、現在のIoT世界への礎を築いていって下さった。だが、どうだろう?それを使う側の人間たちへの教育は出来ていたのだろうか?

今、IoTを本当の意味で享受しているのは、多くの団塊~団塊Jr,ロスジェネ世代と言った、情報化社会以前の不便さをよーく知っている人間と一部のゆとりさとり世代である。ベースが情報化社会にあるので、欲しい情報が瞬時に手に出来ない世界の不便さはわからない。そのことでは豊かになりようがないのだ。なぜ、そこを先人たちは考えてなかったのかって?

80年代の超有名ハリウッド映画に「バックトゥザフューチャー」と言う3部作がある。舞台は1985年。マイケル・J・フォックス演じる主人公”マーフィー”は、近所の変人科学者”ブラウン博士”の発明した車型タイムマシーン”デロリアン”に乗って、1作目ではマーフィーの父母の青春期の世界(1955年)に、2作目ではマーフィーが中年期の世界(2015年)に、3作目では西部開拓時代にタイムトリップする。

2作目では、1985年から見た2015年が描かれている。高度な文明化社会となり、空飛ぶスケボーがあったり、黒人のアメリカ合衆国大統領が選ばれたり、大画面テレビ電話が一般化している。でも、その未来世界で描かれたマーフィー一家は、便利になった世の中でその波に乗り切れない人たちへの皮肉めいた悲劇だった。

そう、高度で文明化された社会は、大ヒット映画の中でさえ展開されているほど予測されていた。にも関わらず。。。これからを担う世代が「平穏無事な生活」を欲している。

このIoT社会において、成功していると言われる人たちの強さは、

「どれほど具体的なビジョンを描いて、実行していくか」

に尽きると思う。それには、足掻くしかない。がむしゃらに勉強し計画し行動し、ビジョンを現実化していくしかない。そこには「平穏無事」なんて言ってる暇も無いだろうし、「変わったこともなく、おだやかな、普段と変わりない、事故の無い、健康で元気な、暇で何もしない・・・」とは真反対の生活しか無いだろう。でも、彼らは成功している、幸せだと笑顔で語り、平穏無事な生活をしたい人たちからセミナー料や印税を頂いている。

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私の好きな阿部広太郎さんの最新著書「それ、勝手な決めつけかもよ?」にある一説を昨日の彼に送ろう。

勝手に自分を諦めない。

勝手に自分を決めつけない。

勝手に自分をみくびらない。

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ビジョン、描いてみませんか?


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