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【私的読書生活】週刊読書録vol.17(2022/4/23〜4/29)


昨日の段階で「今日は金曜日か〜、今日までに読了した1冊か、少ないなぁ…、明日にはUPしないと」とか思っていました。

まんまと連休ボケ(まだ始まってない)している樹田です。

気を取り直して、今週読了の本を紹介します。

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学ぶことは最高の娯楽!


「勉強」ではなく、「学び」は確かに楽しい。
齋藤孝先生なので、やはりキーワードは「読書」。
全体として、とっつきやすいのも、著者の魅力。
漫画や小説などの娯楽、エンタメ性が高いものを肯定してくれるところも気楽。
結構好き。
著作が多いのでほんの一部しか読めてないけれど、それでも時々手に取る著述家。
ただ今回の著書の中で一つ、これは相容れない…というか、すごいけどとても自分には無理。。。となったのが以下の部分。

世界を肯定することで、結果的に自分も肯定できるというのが、私が考える正しい順番です。学ぶことがたくさんあるこの世界には価値がある。その価値ある世界は今生きている「私の世界」でもある。
この世界は、自分の世界なのだ。
そのように価値ある世界を肯定できれば、その中に存在している自分も肯定できるのです。
齋藤孝『自学自習の極意』




いや、これ、あれだ。
「生まれて、すみません」(太宰治(と見せかけて、盗用ということは今回初めて知りました。)→参考

とか

「ああ、希望はたっぷりあります。ただ、ぼくらのためには、ないんです」(カフカ)

(ちなみにこれめちゃくちゃ面白いです!ちょこちょこ読み中です。)

という人にはない発想だ!

はい、私にもありません。。。

でもこう思えたら幸せだろうな。

ちなみに上記の考え方はハイデガーが「世界内存在」と定義しているものとのこと。
こういうもの読めば、もう少し自己肯定感上がるだろうか。。。

いや、まず読めない気がする。。。

と、相容れないというか敵わないと思う部分はあったにしろ、全体的にはやる気を出させてくれる本。
「自学自習」というか、読み込む読書してみようかな。

(この本もとりあえずまとめてます。読書ノートもnote投稿しようか、目下逡巡中。)

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断ち切る術はありますか

きたるGW公開の新作映画の原作とか。

連れ合いが予告を観て気になったとのことで、読んでみた。

感想は………正直、しんどかった

いや、明るい話でないことはわかっていたけれど。
とりあえず、こういうものにとってもセンシティブな連れ合いには、本も読まない方がいいし、映画も観ない方がいいと思うと伝えた。

【あらすじ】
主人公の大学生筧雅也は、小中学生の頃までの己と、今の自分ともギャップに耐え切れず、鬱々とした日々を送っていた。
そんな彼の元に一枚の封書が。
それは連続猟奇殺人鬼として、現在、収監されている榛村大和からのものだった。
『8件は自分の罪だ。ただ最後の9件目は自分の仕業ではない。それを証明してほしい。』
昔、榛村の経営するパン屋に行っていただけの自分になぜ?
不審に思いながらも、「昔の自分」を追い求めるように、榛村に会いに行き、求められるままにその真実を探ろうとする雅也。
その中で、雅也は、自分を取り戻していくようにさえ思えた。
しかし、同時に、その「病」にじわりじわりと侵されていく。
そして次第に顕になっていく真実は………。

と、予告風に、できるだけネタバレを避けて書くとしたら、こういう感じだろうか。

テーマに、「虐待」があり、その具体的描写は、当然読むのがきつかった。
どちらかといわなくても苦手な類(得意な人も珍しいだろうが)。
それを最後まで読ませられたのは、著者の力と言えるかもしれない。

読後感は賛否両論分かれるように思う。
光と捉えるか、闇と捉えるか。

登場人物達の現在だけではなく、過去の様々なことが重なり合って、現在進行形の話へと繋がっていく。
もう一度読み込むと、その階層構造まで理解できるのかもしれないけれど…
すいません、ちょっとしんどくて、読み直せませんでした。

あと、個人的には、あて書きならぬ、あて読みで、榛村は高橋一生さんだった。
ハマりすぎかな。
阿部サダヲさんも怪演してくれそうだが。

爽やかなGWに観るよりは、少しして、梅雨時期に見る方が雰囲気満点かもしれない。

ちなみに文庫版において、映画と同じ題に改題されているとのこと。

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今回はちょっと1冊ずつへのコメントが長めになってしまいました。

最後までご覧下さり、ありがとうございました。
皆様にも、素敵な本との出会いがありますように。

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